出版社内容情報
マンガ雑誌『少年ジャンプ』は,数百万の部数を誇り,子ども文化に強い影響をあたえました.その躍進の秘密を,雑誌づくりと作品のうちに探りながら,岐路に立つ大衆子ども文化の現状と未来を考えます.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
akihiko810/アカウント移行中
21
「少年ジャンプ」の漫画作品を論じ、子ども大衆文化の魅力に迫る。印象度B+ ちばあきお「キャプテン」、下ネタお下品マンガの金字塔「トイレット博士」を論じた文章は珍しい。一番面白かった項は「こち亀」。両津の「少年性」が作品内に貫かれている魅力を論じている。 もう少し本を分厚くするか、シリーズ化して、多彩なジャンプ作品を論じてほしかった 2023/07/23
スプリント
5
いわゆる週刊少年マンガ雑誌が全盛を極めたころ時代を振り返った本です。マンガ雑誌が乱立し提供メディアも多様化した2015年に読むと古き良き時代という感じがします。2015/04/12
にもも
3
「友情・努力・勝利」を重視する編集方針が、小学生に対して行ったアンケートからきている、読者アンケート至上主義のジャンプシステムはここからきている。という話と、アンケート方式が「大衆消費社会の中にこども市場を形成し開拓していく動向にピタリと合致していた」という話が参考になった。鳥山明が天下一武道会を考え出した際の話も面白いと思った。2012/07/06