内容説明
そのナショナリズムはさらなる包摂を掲げて前進する。
2014年の住民投票以来、分離独立に揺れるスコットランド。
その駆動力である現代スコットランド・ナショナリズムは、はたしてどこから来て、どこへ向かって行くのか―。
分離独立・福祉・移民をめぐる言説を丹念に紐解くことで、〈開かれた〉ナショナリズムの動態を描き出す意欲作。
ナショナリズムは排外主義的で〈閉じた〉ものだろうか?
現代スコットランドのナショナリズムはそうではない。
それは中央政府とは異なる福祉政策・移民政策の拡充を梃子に分離独立を目指す〈開かれた〉ナショナリズムである。
分離独立・福祉・移民をめぐる言説をナショナリズム論の視点から分析することで、その動態を明らかにする1冊。
目次
序章 スコットランドの独立問題を論じる
第1章 スコットランド・ナショナリズムを理解する
第2章 ニール・マコーミックと現代スコットランド・ナショナリズム
第3章 イギリス政府による「大きな社会」構想と社会保障政策の帰結
第4章 社会政策と結びつくナショナリズム
第5章 ナショナリズムのもうひとつの顔――移民と「ディアスポラ」へのまなざし
第6章 独立住民投票がもたらした政治的・国制的変容
終章 スコットランド・ナショナリズムのゆくえ
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