金融政策の大転換 - 中央銀行の模索と課題

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金融政策の大転換 - 中央銀行の模索と課題

  • ISBN:9784766429305

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内容説明

常態化した「非伝統的」手段はどこに向かうのか
1998年の日銀法改正以来、日本の金融政策は「非伝統的金融政策」の導入と、黒田日銀総裁の指揮下での大胆な「異次元緩和」政策という二回の大きな変革を経験した。この間、FRBをはじめ主要国中銀がともに政策の枠組みを大転換させ、共通の新しい課題を抱える中、2023年に着任した植田和男新総裁はどのような舵取りで「出口」を模索するのか。本書はこれまでの経緯と今後の行方を理論・実証両面から分析する、金融市場関係者必読の一冊。

◆ 筆者は、大学卒業後、銀行の調査部、金融為替市場関連部署に20年近く在籍し、エコノミストとして実体経済と日米中央銀行の政策を分析した。その後、大学に移籍してアカデミズムの世界に身を置き、マクロ・金融理論の展開に接しながら金融政策を論じるようになった。そうした経歴の中から、政策・実務の現場からの視点と経済理論からの視点を併せ持った分析を行うことで、金融政策論に新たな貢献をもたらす第一線の研究者。

目次

第1章 短期金利誘導型金融政策とその形成
第2章 非伝統的金融政策の諸手段とそのメカニズム
第3章 主要国中央銀行の非伝統的金融政策と「正常化」の頓挫―大量資産購入を中心に
第4章 フォワードガイダンスと「期待」
第5章 コロナ危機のインパクトと金融政策の「新常態」
第6章 日銀「異次元緩和」の特種性―長期化と変容、「出口」の難しさ
第7章 現代の中央銀行が抱える諸問題