内容説明
心身と人生に甚大な影響を及ぼす「子どもへの性暴力」。
保育所、幼稚園、学校、児童養護施設、塾…
あらゆる場面で子どもを被害者にしないため、
加害者治療に携わってきた精神科医が
子どもへの性的嗜好から加害の傾向・対策まで徹底解説します。
盗撮、デジタル加害など新たな手法も収録。
教育現場で使用されている、著者監修による加害の危険度を調べる
自己チェックシートも掲載しています。
2022年4月に施行された「教員による児童生徒性暴力防止法」対応。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とよぽん
47
倫理や道徳の話ではない。理性的で良識的な判断と行動・・・そういった世間一般の常識で考えることが的外れであることを知った。加害者は、性暴力に向かう何らかの疾病、または自身がかつて性暴力の被害者だったという苦しみを抱えていると。そうした加害者の「治療」と「更生」に携わる著者から見た加害者の実態を知らされた。とはいっても、被害を防ぐためには加害者をなくしていくことが大切。相談や治療の道筋、しくみを公的に整備する必要がある。2022/12/19
たまきら
37
新刊コーナーから。「被害者を生まないためには加害者をなくすしかない」と気づいた性障害の専門医(!)の本です。「加害者をなくす…全員孤島に送る気かしら」と意地悪な気持ちで読み始め…考え込んでしまいました。小学生の母親である私にとって、正直加害者を思いやる気持ちはありません。ありませんが、加害者臨床の経験を踏まえた治療の記述は大変興味深く、短い本ながらこの分野の研究をぜひ進めてほしいと思いました。前向きに「加害者をなくす」日のために努力されている人を尊敬します。…その日が今日ならいいのに。2022/11/13
てくてく
6
概略をわかりやすく説明したものではあるが、特に新しい知見は得られなかったような気がする。ただし、このくらいのわかりやすい本を読む人が増えることで性犯罪の加害者を減らすことができるのかもしれないとは思った。2023/03/18
史
5
悲惨な情報がエンターテイメント化している世の中だからこそ、我々はきちんとした情報を得て理解しなければならない。とはいうものの、かなり表面的なことしか記されていない本という感じも否めなく……。最初の一冊目にはいいかも知れないけれども、専門的やより深く学ぶには到底物足りない本。なんとも。2022/11/06
メガカメックス
4
「被害者を生まないためには加害者をなくすしかない」。全くもってその通り。しかし現状では被害が起きてしまってから、気持ち悪いだのちょんぎれだの○刑だの、感情論が先立ってきちんとした議論がされていないように思う。文も少なく読みやすい本書は、更に専門的な書籍への足掛かりとして、「性加害をなくす」その一手目として合っていると思う。2023/09/11
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