総理にされた男

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総理にされた男

  • 著者名:中山七里【著】
  • 価格 ¥1,540(本体¥1,400)
  • NHK出版(2015/09発売)
  • ポイント 14pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784140056707

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内容説明

人気作家・中山七里が描く
ポリティカル・エンターテインメント小説!

売れない舞台役者・加納慎策は、内閣総理大臣・真垣統一郎に瓜二つの容姿とそ精緻なものまね芸で、ファンの間やネット上で密かに話題を集めていた。ある日、官房長官・樽見正純から秘密裏に呼び出された慎策は「国家の大事」を告げられ、 総理の“替え玉”の密命を受ける 。慎策は得意のものまね芸で欺きつつ、 役者の才能を発揮して演説で周囲を圧倒・魅了する 。だが、直面する現実は、政治や経済の重要課題とは別次元で繰り広げられる派閥抗争や野党との駆け引き、官僚との軋轢ばかり。政治に無関心だった慎策も、 国民の切実な願いを置き去りにした不条理な状況にショックを受ける。義憤に駆られた慎策はその純粋で実直な思いを形にするため、国民の声を代弁すべく、演説で政治家たちの心を動かそうと挑み始める。そして襲いかかる最悪の未曽有の事態に、慎策の声は皆の心に響くのか――。
予測不能な圧巻の展開と、読後の爽快感がたまらない、魅力満載の一冊。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Yunemo

401
これ面白かった。全体的には、あまりにも荒唐無稽で、馬鹿馬鹿しくて。でも、細部にわたって現実感がひしひしと感じられます。政治の世界の実態がよく見えてきます。初当選時の己の政治理念を現実にしようと思う気概が、理想と現実の狭間で揉まれるうちに、初志を忘れて薄汚れていく様。現実に起こりつつある出来事、トップの決断時、これらの場面にピリピリとした感情が沸き立ってきます。ところで死去した人物はどちらにしたんでしょう。政治の世界で表現してるけど、企業の中でも、一般的な組織の中でも、現実にあること。なんだかホッとして。2015/09/13

zero1

387
政治は青い理想?それとも妥協?理屈か感情か?首相の急病で瓜二つの三文役者、慎策が代役に。味方は官房長官と旧知の准教授。経済政策や震災復興予算の流用など政治を学べる作品。後半はアルジェリアでの日本大使館占拠事件で大混乱。人命は地球より重い?テロリストにより3時間にひとり殺され、しかも生中継される現実に慎策はある決断をする。ありえない話ではあるが、政治が何のためにあるかを考えるには必要な作品だと私は評価したい。政治家は党や保身ではなく国民の役に立て!そして言霊を磨け!から揚げはイタリアンより美味しい?2019/08/05

れみ

352
売れない役者で総理大臣真垣統一郎とそっくりな容姿を持つ加納慎策は総理の急病により替え玉を演じることになり政治家と官僚の世界に渦巻く様々な不条理そして大事件に直面し闘うお話。VSテロの辺りで「月光のスティグマ」とリンクしてたんだなとようやく気付いた。替え玉だろうと本物だろうとこんな総理大臣はあり得なさそうだと思いつつも熱弁に心が揺さぶられスカッとした。面白く興味深かった。モデルになっているであろう政治家の人の顔や最近見たドラマのことなんかも頭をよぎったけど^^;2015/11/08

青乃108号

343
荒唐無稽。言ってしまえばそれまでだが、有無を言わさない話しのテンボ。何しろ冒頭では総理の物真似で笑いを取っていた芸人が、僅か30ページ目で総理大臣の任についてしまうのだ。そんな馬鹿な。ご都合主義。そのように【キネマの神様】は思い切り貶した俺だけど、この本はそうしたくはないな。日本もいつ戦争に巻き込まれるかわからない状況の昨今、憲法9条と平和主義について考えさせられる本。そして思う。選挙に行こう。ちゃんと考えて、投票しよう。2022/05/09

takaC

313
そんな話は無かろうて、と思いながら読み出したけど、読み終わったときにはこんなこともあるかもね、と思っていた。2017/10/14

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