子どもというレトリック 無垢の誘惑

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子どもというレトリック 無垢の誘惑

  • 著者名:中河伸俊/永井良和
  • 価格 ¥2,420(本体¥2,200)
  • 青弓社(2014/07発売)
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  • ISBN:9784787230683

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内容説明

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子どもは無垢だから保護しなければならないというイメージは、近代社会の発明品だ──。有害図書・ポルノ追放運動から少年司法までの「まなざし」の読解をとおし、子どもを取り巻く現代社会の言説の政治性を浮き彫りにする。

目次

はしがき1 「有害環境」の所在──子どもをめぐる空間とメディア  永井良和 (1)「有害」とは何か (2)行動規範の空間的布置 (3)メディア環境──不可視領域の出現 (4)パターナリズムと子ども2 “悪書追放運動”の頃  竹内オサム (1)はじめに (2)子どもマンガ=俗悪論 (3)「悪書追放運動」の前夜 (4)時代状況と運動の動向 (5)雑誌記事における意見の対立 (6)ひとつの論争──国分一太郎と指万龍二 (7)編集者やマンガ家の反応3 「脅かされる」子どもたち──「有害」コミック問題の構築  中河伸俊 (1)犠牲者としての子ども像 (2)「有害」コミック問題の展開 (3)有害図書の存在論 (4)対抗クレイムと「問題」のポリティクス (5)「無垢」の行方4 コミック・キャンペーン──イギリス・アメリカにおける一九五〇年代のコミック規制の動向  木股知史 (1)はじめに (2)コミック・キャンペーン (3)アメリカン・ホラー・コミック (4)無垢への誘惑 (5)ルーシーの秘密 (6)ティーチング・パラドックス (7)コミックの場所5 差異をめぐる闘争──近代・子ども・ポルノグラフィー  赤川学 (1)有害コミック問題 (2)ポルノ有害論のロジック (3)女性差別と規制運動 (4)子どもの権利対立 (5)差異の極大論と極小論 (6)性的対象としての「少女」 (7)ロリコン系から美少女系へ (8)言説の交錯としての〈近代〉6 少年司法のポリティクス  鮎川潤 (1)少年司法の視界 (2)「少年法改正」 (3)警察庁──フロンティアへの挑戦 (4)家庭裁判所──「司法的・社会防衛的機能」への軌跡 (5)弁護士会──「保護」と「少年の権利」との狭間で (6)少年司法の将来

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

抹茶ケーキ

1
社会構築論の立場から有害コミック禁止運動を分析。構築主義からの本とかを読むといつも結局だからどうだっていうんだろうってなる。目の前の現象は社会的に構築されたものだという主張は正しいと思うんだけど、すべての主張をそういう風に歴史化あるいは解体してその先に何が残るんだろう。2016/01/25

ヨシツネ

0
赤川は母親という項目が性産業ポルノグラフィーとパターナリスティックな悪書追放健全育成という別のレイヤーの話を繋ぐ役割があったという アイデンティティと時代への適応は当時だとおかしくないけど今は表現の自由とは無関係だから無思考で何か言っていいというのは単純に品性がない2020/08/31

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