びんちゃんぽんだな本棚

様々なところで目にした書評から、気になったものを購入し、ゆっくりと読んでいます。小説はあまりなく、ノンフィクションが大部分。中には教科書的なものもあります。サイエンス的でかつ読んで面白いと思ったものが多くなります。
なぜか英語の本がかなりの部分を占めていますが、いずれも読みやすくかつ面白いと思ったものです。ハードカバーの本等は随分と大きいのですが、日本の本と比較しても案外に安いものです。外国の本は着眼点がユニークな物が多く読んで感心することが随分とあります。
日本語の本については、英語の文と異なり文体が面白いとか気に入ったとかいう本が多いように思います。

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洋書 The Dance of Life : The New Science of How a Single Cell Becomes a Human Being

読んだのはちょっと前になったので、詳細…

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読んだのはちょっと前になったので、詳細については忘れてしまった。だが、印象に残っている点をメモしておく。
著者はポーランド出身の女性生物学者というか発生生物学者で、主に人間の受精から始まって細胞分裂をし、人間として生まれてくるまで、特に受精直後の卵子の状態を研究している人である。両親はポーランド人で本人もポーランドで生まれ育っている。少なくとも父親は教師（母親もそうだっかも知れないが明確には覚えていない）で、政権からは距離をおいていた人だそうだ。
本人はいわゆるdislexiaでこの本も主として口述したものをプロのライターが書き起こしたものをもとにしたらしい。
dislexiaで学者を目指ししかも国際的な学者になるというのは驚くべきことだが、それには本人の資質が大きくものを言っているように思う。学者としての業績は門外漢にはよくわからないが、研究に対する情熱と、研究を行なうための費用を賄うために精力的にあちこちのファンドに応募し、資金を引き出すことができるというのは、なかなかできないことだと思う。最終的にはそうした資金で自分の研究室を維持し、人々を雇用しているのだから並の人とはいえない。
留学のチャンスを得て、ケンブリッジに行き（オクスフォードだったかも）そこで研究者として認められ、さらには米国の大学からも招聘されて、現在では米国とイギリスとの間を行き来して研究生活を送っているという。非常に恵まれた環境にある人だ。
この本は、この著者の今までの研究生活を綴ったもので、研究の中身だけではなく、研究費を得るための努力、研究により得られた発見等を詳細に綴っている。これから道を決めたいと考えている若い人にはぜひ読んでほしい本だ。
どこかの出版社で翻訳本の出版を考えてくれないだろうか。

タグ生物学、発生学、女性科学者、ポーランド

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