【紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA】 劇団民藝公演「神と人とのあいだ」第一部「審判」・第二部「夏・南方のローマンス」※本公演は終了しました
劇団民藝公演 「神と人とのあいだ」 |
■日程 2018年2月24日(土)~3月10日(土)
■会場
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA (地図)
第一部「審判」
■作 木下順二
■演出 兒玉庸策
■出演 内藤安彦 水谷貞雄 伊藤孝雄 安田正利 他
■ストーリー
敗戦の翌年から二年半にわたって行われた「東京裁判」(極東国際軍事法廷)。東条英機らA級戦犯が裁かれたこの厖大な速記録をもとに、木下順二が深刻かつ滑稽な裁判劇に再構築。第一幕は、従来の国際法にはなかった「平和に対する罪」(A級)のありかたを。第二幕ではヴェトナムでの日本軍の残虐行為が裁かれ、第三幕はアメリカの原爆投下に大きな焦点があてられる。息づまるような議論の応酬。そこには大国のエゴや駆け引きがあり、〈戦争と人間〉の本質を衝くドラマが描かれていく......。
第ニ部「夏・南方のローマンス」
■作 木下順二
■演出 丹野郁弓
■出演 齊藤尊史 塩田泰久 桜井明美 中地美佐子 他
■ストーリー
敗戦数年後のとある公園。ある上等兵が南方の島で絞首刑を宣告された。愛人であった女漫才師は、ある日ついに彼の妻に会いに行く。折から通りかかった戦友たち。なぜ上等兵は殺され、戦友たちは助かったのか。やがて明らかにされていく南方でのBC級戦犯裁判。島民虐殺を命じた参謀中佐の刑が軽く、通訳だった上等兵が「人道に対する罪」を問われ、極刑となる。悪い夢だったとつぶやく戦友たち。夢ですまされるかと、かみつく女漫才師。もう何もかも忘れたい、という上等兵の妻。いったい誰が誰を裁いたのか? やり場のない憤りに身をもてあまし一人残された女漫才師の心に、上等兵はたしかに生きつづけているのだった......。
木下戯曲を貫く「未清算の過去」。生涯をかけたテーマとして戦争責任の問題を追及し、民藝に書き下ろされた「神と人とのあいだ」二部作。しかし『審判』(1970年初演、2006年再演)と『夏・南方のローマンス』(1987年初演、2013年再演)とはこれまで独立して、別々にしか上演されてきませんでした。互いに呼応し、かねてより連続上演が望まれていたこの衝撃の二作品を、劇団の総力をあげて初めて一挙上演いたします。
連合国による東京裁判をスリリングな論理や語調で描く第一部と、無法がまかり通る軍事法廷の悪夢を女漫才師の日常的な視点から描いた第二部。「どうしても取り返しのつかないことをどうしても取り返す」ために、この二部作上演は戦後日本の痛恨の出発点を捉えて止まないでしょう。
■日程表
《チケット情報》
■チケット発売 12月1日(金)10:00~ ■前売券取り扱い |
■お問合せ 劇団民藝 044-987-7711(10:00~18:00/日祝休)