内容説明
たとえば紀貫之によると伝えられている「高野切」は,書を学ぶ人の手本となる書である.この名品には書き間違いがあるといわれ続けてきたが,しかしそれは本当に誤字脱字なのか.著者は実作者の目をもって書と対話し,ひらがなという大河の最初の一滴にさかのぼる.「つながる」という本質に注目しながら,美の宇宙を読み解くこころみ※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.
目次
はじめに――文学と文字
第一章 ひらがなへの道
第二章 女手の宇宙
第三章 散らし書きの美学
第四章 三色紙を味わう
第五章 葦手の書法
むすびにかえて
ひらがな(女手)字体一覧表
図版出典一覧