岩波新書<br> 頼山陽 - 詩魂と史眼

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岩波新書
頼山陽 - 詩魂と史眼

  • 著者名:揖斐高
  • 価格 ¥1,232(本体¥1,120)
  • 岩波書店(2024/05発売)
  • ポイント 11pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784004320166

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内容説明

頼山陽の『日本外史』は,歴史に生きる人間の姿を鮮やかに描き出すことで多くの人々を魅了し,後世に多大な影響を与えた.山陽の詩人としてのあり方と,歴史叙述の方法とはどのように結びついていたのか.詩人の魂と歴史家の眼を兼ね備えた不世出の文人の生涯を,江戸後期の文事と時代状況のなかに活写する画期的評伝.

目次

はじめに

第一章 生いたち
第二章 脱藩逃亡
第三章 回生の一歩
第四章 西国遊歴
第五章 罪を償う
第六章 山紫水明の愉楽

第七章 山陽詩の形成
第八章 『日本外史』への道
第九章 『通議』と『日本政記』
第十章 「勢」と「機」の歴史哲学
第十一章 歴史観としての尊王
第十二章 地勢から地政へ
第十三章 『日本外史』の筆法
第十四章 三つの『日本外史』批判
第十五章 『日本楽府』――詩と史の汽水域

第十六章 臨終その後
頼家略系図
頼山陽略年譜
参考文献案内
あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

119
時代に大きな影響を与えた歴史家とは、自ら挫折を求めるものか。ギボンはカトリックに改宗してオクスフォードからスイスに追放され、ヨセフスは敵将の出世を予言して助命され裏切り者の汚名を着せられた。頼山陽も家こそ第一の時代に脱藩して廃嫡され、周囲に多大な迷惑をかけた。しかし彼らは自由に物事を考える時間を得たからこそ、存在自体がエポックメイキングな歴史書を著わせたのだ。『日本外史』のみならず『ローマ帝国衰亡史』や『ユダヤ戦記』も間違いだらけの歴史物語だが、各人の歴史を叙述する文章力で評価されてきた事情が見えてくる。2024/07/19

trazom

104
歴史上の人物の中に、その評価に困る人がいる。私にとって頼山陽はその一人。歴史家か文学者か、善人か悪人か…。中村真一郎さんの名著「頼山陽とその時代」が、その困惑に拍車をかけた。本書は、極めてバランスのとれた頼山陽の評伝である。「日本外史」への批判も受け止めた上で、頼山陽の歴史哲学を、当時の儒教的歴史観から大きく逸脱するものでないと冷静に評価する。明治維新や戦前の尊皇思想で持て囃すだけ持て囃し、そして、戦後になると反動的な扇動家だったと叩きのめす。歴史の傲慢が翻弄してきた頼山陽に真摯に向き合ういい本だと思う。2024/09/06

零水亭

16
頼山陽の生涯を丁寧に追いながら、「日本外史」の特徴・核心に触れる、コンパクトにまとまった良書です。 昨年の今頃読み終わった中村真一郎「頼山陽とその時代」で得た知識の再整理をする形になりました。 今後、揖斐氏のこの本から、「日本外史」、「頼山陽詩選」(岩波文庫・黄)、中村氏の本に進む人が増えそうですね😊2025/03/30

電羊齋

16
頼山陽について、詩人としての面と史家としての面の両面から綴った評伝。彼の詩才について詳述しており、やはり頼山陽その人を反映した詩風であると感じた。そして人知を超える「勢」と歴史のさまざま局面「機」で人間がどう行動してきたかを考える歴史哲学、ならびに地理的条件に着目した歴史観を紹介しており、興味深く読めた。『日本外史』の執筆では『史記』や『左伝』を模した部分があり、また『日本政記』では天皇について忌憚のない評価を下しており、彼の「尊王」が決して盲目的なものではなかったことも紹介されている。面白く読めた。2024/09/16

さとうしん

14
頼山陽の生涯と漢詩、『日本外史』など、その作品について。弱年の頃の脱藩騒動によって廃嫡されたこと、廃嫡された後に神辺に移っても現地での生活に満足できずに京都に移ることになり、支援者と関係が悪化したこと、書籍を集めるよりは書画を収集するのに熱心で、そのために門人とトラブルを起こしたことなどを見ると、はたから見るとかなり困った人だったようである。作品論については『日本外史』の執筆の際に『史記』や『左伝』の筆法や描写を参照したことなどが触れられている。全般的に山陽の漢詩の紹介が多い。2024/06/01

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