内容説明
小烏丸(こがらすまる)、髭切(ひげきり)、薄緑(うすみどり)…。日本刀に特有の刀身の美しい反(そ)りや刃文(はもん)はいつ、どのように生まれたのか。古墳時代の鉄刀に代表される直刀(ちょくとう)から、外反りをそなえた湾刀(わんとう)への変遷を、古代の鉄生産の実態や遺物の出土状況、正倉院刀の調査などを視野に入れて多角的に解明する。近年の考古学の研究成果のみならず、現代刀匠(とうしょう)の技術にも着目し、日本刀の源流に迫る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
六点
113
皇室御物の名剣に「無銘号小烏丸」という刀がある。刀剣書では伝来の家のでっち上げとまで言われる刀である。が、考古学では正倉院宝物や発掘遺物から10世紀末まで遡ると見られている。多様な分野の本を読まねばならないのだなあと、骨身に沁みた。発掘された各種の刀剣の要素が、日本刀の構成要素になり、現在見る刀剣になったことがよく理解できた。六点は刃物好きであるので、他の刀剣書や、刀匠の著書などで仕入れた知識が、考古学的成果物とうまくリンクするという愉快な体験をしたことであったと言うよ。2023/05/05
あまね
7
古代の刀剣を製作技術や刀工を中心に、考古学からみた本。ちょっと私には難しすぎて、後半は飛ばし読み。一番興味深かったのは、源氏の重代(髭切、膝丸)の名前の変遷。「平家物語」や「源平盛衰記」など、資料によって逸話が微妙に違う。そりゃ覚えられないわ~と(笑) 私は「薄緑」という名も好きだけどね。2023/02/09
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