内容説明
第一人者が「核心」と「面白さ」を論じ尽くす!
日本における哲学の泰斗が集結し、全3巻で西洋哲学史の大きな見取り図を示す! 第1巻は、近代以降の哲学を理解するうえでも必須の古代ギリシアからルネサンスまで。哲学という営みはいかに誕生し、受け継がれていったか。主要哲学者の思想をもとに、この時代の哲学の重要論点とダイナミックな流れを浮かび上がらせる。ゼロからの学び方、いま学ぶことの意義・効用まで――、「聞き書き」によって哲学史の「核心」と「面白さ」に迫る。ありそうでなかった決定版の入門シリーズが誕生!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夜長月🌙新潮部
54
哲学者ではデモクリストおよびその流派が好きです。原子論者たちの思想はエピクロス派に引き継がれました。「宇宙は空虚と原子から成り原子の離散集合こそが宇宙の理」。十数世紀を越えて連綿と続く哲学の系譜はルネサンス期に花咲き、ブルーノは「宇宙を一つの生命体と見る有機的宇宙観」を打ち立てます。これを人によっては神と呼びます。2025/03/26
ころこ
45
編者の斎藤が日本の哲学研究者のトップの方にインタビューしたものを3冊の本にするシリーズ第1巻にあたる。冒頭にある解説とその後のインタビューが各章重なり合い哲学史となっている。しかし哲学史の中身よりも注目したのは、インタビューを受けた研究者がどう考えて哲学研究に取り組んでいるかだった。第1章の納冨は「哲学の始まりを考えることは現在を考えることなのだ。その始まりは固定されているのではなく、戻ることによって始まり自体も変化していく」という。これは以降の哲学の全てにいえることだ。そして第2章の山内、第3章の伊藤も2024/04/25
特盛
36
評価3.7/5。哲学通史でギリシャ哲学~中世/ルネサンスまでを国内の代表的専門家へのインタビュー形式でその勘所を非常にポイントを絞って伝える書。納富先生の、ソフィストへの対抗としてのイデア論、やソクラテス無知の知ではなく、不治の自覚とすべき論は面白かった。帝国時代のヘレニズム期哲学の現代性は、帝国=グローバル経済との類似性で腑に落ちる気がする。中世スコラ哲学はあまりなじみ無かったが、様々な哲学者の形而上的思考の試行錯誤に触れられ新鮮であった。アウグスティヌスの影響力、トマスアクィナスの学問の型など印象的2024/10/21
海燕
35
インタビュー形式の哲学史入門、1冊目。専門家が「執筆」した入門書は、理解している人の目線で書かれるので、編者が言うように記述が平板になりがち。本書では編者が初学者の近くまで降りてきて、素朴な疑問等も織り交ぜながら専門家に語らせる。内容は大学の一般教養のレベルか。得てして大学の講義は分かりづらいので、分かりやすさの点では本書が遥かに上を行く。哲学科を志す高校生にとっても良い手引きになる。私も高校時に読みたかった。ソクラテスの「無知の知」は納富氏によれば「不知の自覚」とするのが正しく、その説明も分かりやすい。2024/10/21
まさにい
34
憲法の世界が、憲法訴訟論から、正義論のような哲学的な方向に強まっているように思われる。論文を読むにも、哲学史が頭に入ってないと読めないような事情から、最近哲学史に関する本を読んでいる。色々読んでいるのだが、やはり門外漢である自分には、色々な本から少しづつ知識をいれなくてはならず、この本を手に取る。非常に面白くよめたなぁ、というのが感想。大きな括りと、学者ならではの問題提起で、なんか大雑把に把握できそうです。2024/05/26
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