文春e-book<br> 八秒で跳べ

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文春e-book
八秒で跳べ

  • 著者名:坪田侑也【著】
  • 価格 ¥1,800(本体¥1,637)
  • 文藝春秋(2024/02発売)
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  • ポイント 480pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784163918013

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内容説明

ふたりが出会った夜から何か変わりはじめる――〈青春〉の化学反応を目撃せよ!

春高バレーの予選まであと数日。宮下景が所属する明鹿高校男子バレー部は、6月のインターハイ予選で初めて県の準決勝まで進んだ。チームを引っ張るのは、同学年の2年生エース置久遊晴。「いまのチームなら全国も目指せる」と、3年生3人が引退をせずにチームに残り、景、梅太郎らのレギュラーメンバーで、夏に敗れた全国常連の強豪校・稲村東と戦うことになるはずだった。

けれど……あの時。まずい、と思ったときにはすでに体勢が崩れ、足首から下が、ぐにゃりと曲がっていた。勝負の稲村東戦へ代わりに出場にすることになったのは、中学時代からのクラスメイト北村。実は大会後、北村が退部届を出すつもりでいたことを、景だけは知っている。だからこそ「勝手にしてくれ」と思ってしまった。そしてあの日から、何か歯車が狂いはじめる。

一方、怪我をする前夜、高校のフェンスを乗り越えようとしていた真島綾。それに驚いて自転車から転んだ景は足首を痛めていた。そのことに責任を感じているらしい真島に、景はバレー部のポスターを依頼し、連絡を取り合うようになる。圧倒的な画力で学園祭のポスターも手掛けた真島には、しょっちゅう高校を休みがちで、実は親友にしか明かしていない秘密があった。

景の側にいつもあったバレーボール、真島の側にいつもあった漫画。それぞれが楽しくて、ずっと続けてきたはずなのに、いつから苦しくなってしまったんだろう!? 自分の居場所が見つけられず、前に進めずにいるふたりの想いは交差しながらも、遂にクリスマス前夜に止まっていた時間が流れ出す――。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

165
王様のブランチBOOKコーナーで紹介されたので、読みました。🏐高校男子排球部青春譚の感動作です。本書でバレーボールが団体競技で一つのミスが即失点に繋がるシビアな競技だと再認識しました。排球における八秒の意味を初めて知りました。私は、身長と排球元日本代表の青山繁に似ていた(身長&外見)事から、これまで何百回とバレーボールやっていたのと訊かれますが、体育の授業と遊び以外では皆無ですと何時も答えています(笑) https://books.bunshun.jp/ud/book/num/97841639180132024/04/05

ぼっちゃん

57
高校バレーボール部を舞台とした青春小説。練習試合で足首靭帯を損傷し、その間にベンチのチームメイトが成長しレギラーの座が危なくなったり、漫画家志望の同級生との出会いなどクールな主人公が自分を見つめなおしていくザ・青春小説だった。【図書館本】2024/03/02

papapapapal

43
春高バレー予選の直前に怪我をした景。代わりにコートに立ったのは、退部届提出寸前の北村だった。何となく見下していた北村の活躍を見て、仲間との距離感やバレーとの向き合い方など、部活以前の問題に改めて直面する様子、若者特有のひりひり感が丁寧に描かれる。打ち込み方は人それぞれ、自分の一生懸命と誰かの一生懸命は違う。でも、誰の元にもピンチの後には必ずチャンスがくると信じたい! 熱血部活ものとは少し違うけど、どこにでもいる高校生のリアルが鮮やか。2024/03/20

よっち

40
6月のインターハイ予選で初めて県の準決勝まで進んだバレー部に所属する宮下景。しかし重要な試合の数日前、景はあることがきっかけで怪我をしてしまう青春小説。違和感をそのままにしてしまったゆえの負傷による離脱。やる気がないと思っていた部員が、自分の代わりに起用されていることに対して、何となく積み重ねていくモヤモヤ。一方、彼の怪我に責任を感じて罪滅ぼしをしたいと告げてきた同級生の真島綾が抱える苦悩。以前のように上手く出来ないもどかしさを感じる彼らが、思いを言葉にしていくなかで見出してゆく答えが印象的な物語でした。2024/02/12

tetsubun1000mg

23
「本の雑誌」4月号エンタメ書評家松井ゆかりさんのおすすめ本。 バレーボール小説というのは初めて読んだのだが、有名な「春高バレー」に出場するチームではないのに、それぞれの学校に物語は有るんだなと感じた。 レギュラーだった景が靭帯損傷により試合に出られなくなり、治っても調子が上がらなくてモヤモヤしている。 同級生やチームメイト、けがの原因にもなった変わり者の女子生徒との会話など結構話は拡がっていく。タイトル「八秒で跳べ」の意味が分かるのは最後の方なのだが実に面白い。 スポーツの苦しさや楽しみなど伝わってくる。2024/04/02

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