集英社インターナショナル<br> 夜明けを待つ(集英社インターナショナル)

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集英社インターナショナル
夜明けを待つ(集英社インターナショナル)

  • 著者名:佐々涼子【著】
  • 価格 ¥1,782(本体¥1,620)
  • 集英社(2024/01発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 480pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784797674385

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内容説明

病、家族、看取り、移民、宗教……。小さき声に寄り添うことで、大きなものが浮かび上がってくる。『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』『紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている』『エンド・オブ・ライフ』『ボーダー 移民と難民』……。生と死の境を見つめ続け、読む者の心を揺さぶる数々のノンフィクション作品の原点は、佐々涼子の人生そのものにあった。ここ10年間に書き溜めてきたエッセイとルポルタージュから厳選した著者初の作品集。

目次

第1章 エッセイ
「死」が教えてくれること
夜明けのタクシー
体はぜんぶ知っている
世界の外側
今宵は空の旅を
命は形を変えて
この世の通路
アカレンジャー
諦念のあと
献身
背中の形
幸福への意思
実習生の家
もう待たなくていい
ダイエット
弔いの効用
ハノイの女たち
未来は未定
いつもの美容師さん
夜明けを待つ
痛みの戒め
柿の色
冬眠
ひろちゃん
和製フォレスト・ガンプ
片方のてぶくろたち
トンネルの中
スーツケース
梅酒
ばあばの手作り餃子
縁は異なもの
晴れ女
第2章 ルポルタージュ
ダブルリミテッド1 サバイバル・ジャパニーズ
ダブルリミテッド2 看取りのことば
ダブルリミテッド3 移動する子どもたち
ダブルリミテッド4 言葉は単なる道具ではない
会えない旅
禅はひとつ先の未来を予言するか
悟らない
オウム以外の人々
遅効性のくすり
あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

186
エッセイとルポルタージュから厳選した作品集。第1章のエッセイでは何度もうんうんと頷きながら読んだ。『あかいてぶくろ』のいりやまさとしさんの言葉「本当になくすまでは、そばにいる人がいなくなるなんて思いもしない。何気ない日々の暮らしが一番貴重です。」元日の能登の震災を思った。第2章のルポルタージュでは、凄いな!ただただ感じ入ってしまう。戻って来れる人で本当に良かったとしみじみ思った。そしてのあとがきでガツンと来た。幸せは自分の心が決めると思っている私も最期はそう言って逝きたいと思っている。それにしても・・2024/02/01

hiace9000

178
これほど真っ直ぐ心に届く言葉がかつてあっただろうか。ノンフィクションゆえ…が理由ではおそらくあるまい。"社会への飽くなき好奇心"、"しなやかで強くも人間臭いレジリエンス"、"人の苦しみに向き合う切実なまでの誠実さ"、三つを併せ持つ著者の言葉の真、ゆえではないか。実体験に基づくフラットな視座から世界各地の多くの人々の人生を見つめ、交錯する多くの生死を捉え、悼み、人々の祈りや願いや悲痛なる叫びを伝え続けた彼女の生涯は、まもなく閉じる…。不治の病の床から発する「ああ、楽しかった」を、私は真っ直ぐに受け止めたい。2024/04/10

モルク

128
佐々涼子さんの本はほとんど手にしてきた。その洞察力と真摯な態度、それでいて優しさを感じる彼女のルポルタージュを読むのを心待ちにしていた。10年間のエッセイとルポを絡めた本書を読んだ。彼女の決して恵まれていたわけではない生い立ち、早い結婚と出産、でもそして日本語教師を経ての遅咲きのフリーライター。やけに生死感が出てるなあと思い「あとがき」を読んで言葉を失った。それでも彼女は病と向き合い、自分を見つめ余命を語る。「ああ、楽しかった」と言って別れることとするという彼女の強さ。やっぱり佐々さん、大好きです!2024/03/25

おしゃべりメガネ

119
ノンフィクション作家さんのこれまたある意味ノンフィクションなエッセイ&ルポルタージュになります。『エンジェルフライト』『紙つなげ!』を読んだ衝撃は未だに薄れるコトはなく、特に『紙~』は東日本大震災関連の書籍では、私の永遠の第1位作品です。そんな佐々さんのこれまでの作品に関連したリアルすぎるルポルタージュですが、内容は勿論、何よりもあとがきが衝撃的すぎます。なんとも言えない切なさが胸に残り、改めて作者さんのライフスタイルのスゴさを痛感します。そんな彼女の生きざまに比べると、いかに自分がちっぽけかわかります。2023/12/08

ナミのママ

102
「ああ、楽しかった」と私は最期に言えるだろうか。原石のような言葉が散りばめられている作品に思わずページをめくる手が止まった。ノンフィクション作家の佐々涼子さんが旧Twitterで病名をつぶやいた時の衝撃は今も忘れない。これからも体当たりな取材での作品を楽しみにしていた。もう読めないかと思っていた佐々さんの今作は第1章のエッセイと第2章のルポタージュ。あの作品の時はこうだったのか、執筆前にこんな気持ちを抱えていたのか、等身大の彼女が目の前にいる。奇跡は起こらないのだろうか。起こって欲しいと願う。2023/12/16

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