内容説明
我々は「自分の領域」を持って生活しています。その領域とは、名前、住所、趣味、財産、価値観、気持ちなど、自分を形作るすべての要素を指し、誰も無断で踏み入れることはできません。 この本では、そんな自分の領域を自分専用の乗り物=「ジブン号」として解説していきます。 自分で運転できてプライベート空間が保てるジブン号に他人が乗り込むには同意が必要です。 さらに、ジブン号には鍵のかかったスーツケースも積まれ、その中にはひとつずつ大切なものが仕舞われており、同意なしに開けることは許されません。 同じように、他人にもそれぞれ「タニン号」が存在し、自分が乗り込むには同意をもらわなければなりません。 それぞれ違う考えを持つ人たちが一緒に心地よく生きていくためには、同意をする、同意をもらう、つまり「はい」と「いいえ」が無数に繰り広げられていると言うことなのです。 逆に、もやもやする、嫌な気持ちになる、トラブルが起きる……これらは同意ができていない証拠です。 第1章では同意の概要を伝え、第2章では自分が相手へ同意するとき、第3章では相手から同意をもらうときを解説し、第4章で同意が発生するさまざまな場面を関係性に分けて具体的に見ていきます。 1冊通して「同意」を意識し自分の人生を自分で決めて歩んでいけるようになることを目指します。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
チャー
15
本書は自分と他人の許容範囲の線引きという意味の同意について解説している。車の運転に例えた説明はイメージしやすくわかりやすい。誰しもが意識的にしろ無意識的にしろ状況や事象ごとに他人と共有可能なレベルがある。それを乱暴に押し付けてはいけないと感じつつ、他人に押し付けてしまっていないか不安にもなった。ネット社会で進むデジタル化は否が応でも白黒はっきりさせる傾向があり、何となく曖昧な境界線でぼんやりとしたものになり難いと再認識。決めなければならないことは多いが、ときには曖昧なままでいいこともあるのかもしれない。2023/05/27
なま
9
★3.5 自家用車内を自分の領域と他人の領域に例えて同意の必要性について語られる。同意と拒絶の仕方や同意の有無が必要かどうか?また、同意と合意の違い等、人間関係や立場によっても曖昧な線引きを1つずつ整理しながら対応する方法を考えていく。自分の体、時間、情報、好みと守りたい物が有る。同意をすることで生まれる拘束力や社会的なルール、同意するかどうかを決めるのは自分。可愛らしい表紙のイラストではあるが、職場や夫婦関係、性行為や堕胎についての同意に関しての記述もあり、中高生よりは一般を対象として書かれている。2023/12/08
yukiko-i
3
自分と他者との距離感をクルマにたとえた説明がわかりやすかった。2023/03/12
はーとちゃん
0
ジフン号の扱い方を教えてくれた2022/12/11
さがみ
0
現実社会は白黒やダークグレーやオフホワイトの領域がある 私たちは同意社会で生きている 自分の領域は全てとどさらている 扉は勝手に他人が入る混むことはてぎきない 他人の自分の涼気いに、他人にむやみにたちはらいらない 徐々にしんらいかんけいとのどういめ2022/10/22