内容説明
全国で急増する放棄分譲地「限界ニュータウン」売買の驚愕の手口を明らかにする。高度成長期からバブル期にかけて「超郊外住宅」が乱造した経緯に迫り、原野商法やリゾートマンションの諸問題も取り上げ、時流に翻弄される不動産ビジネスへの警鐘を鳴らす。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ma-bo
83
ご自身が千葉県内の限界ニュータウンに住み、ユーチューブ「限界ニュータウン探訪記」が累計再生回数2000万超の著者。高度成長期、バブル期までの乱開発等限界ニュータウンはいかにして売られたか、そして現状。限界ニュータウン、分譲地の売買。他にも原野商法やリゾートマンションの問題についても。2024/04/15
あすなろ
75
負動産のうち、限界分譲地や原野商法の現在を記した本である。そして、サブタイトルにあるとおり繰り返される商法と開発秘話も述べられている。仕事柄、実は公図や実物でこれは?と思う土地を時折目にする事があり、興味深く書店で手に取り購入。ここには負動産の現実が記されているが、現実の地方の不動産も限界分譲地を核に記されているのである。今後、少子化が進んだ中の相続が為されていき、不動産屋も仲介料とならないと積極性なく、過疎化が進む中でこうした土地はどうなるのか?或いはどういう活用やそれまでの施策が必要か?等興味尽きない2024/03/03
ヒデキ
41
限界分譲地、限界ニュータウン、 土地は、値が上がるものだという認識が、前提になっているという感じでしょうか?これとは、違いますが、土地の値段が、ガクンと下がって塩漬けになっている土地、私も持ってます。最初は、貯金のつもりだったのになあ 親が、高齢になってくると移動手段を持ってないと自身で限界状況になってきますねえ2024/03/15
よっち
36
今となっては売るに売れない限界分譲地はどのように売られたのか。資産価値マイナス物件が再び分譲されている現状を明らかにする一冊。まず限界分譲地どういうものでどこにあるのか、交通や教育事情、インフラや共用設備はどうなっているのか。高度成長期からバブル期に繰り広げられた歴史や、投機型分譲地の原野商法、バブル崩壊後の惨状を紹介していて、あまりにもデタラメな手口にも関わらず、買い手の知識や認識不足で成立していた過去が、また繰り返されつつある状況を考えると、人は自分が見たいものを見てしまうものなのかもしれないですね。2024/02/08
月をみるもの
15
不動産屋も司法書士も介在させず、売主と買主だけでも土地の売買は成立する。であれば、腐ってそうな REINS を廃止して、ちゃんとした電子マーケットをつくれば、本書で述べられてる問題のかなりの部分が解決するような気がするんだけど、不動産屋だけでなくヤバイ業界の人が全力でそれを阻止してるんだろうな。。 https://earth-d.jp/reins/2024/03/18