日本史の謎は「地形」で解ける【日本人の起源篇】

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日本史の謎は「地形」で解ける【日本人の起源篇】

  • 著者名:竹村公太郎
  • 価格 ¥789(本体¥718)
  • PHP研究所(2023/12発売)
  • 夏休みスタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント25倍キャンペーン(~7/21)
  • ポイント 175pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569903705

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内容説明

日本語は世界の中で異常といっていいほど特異な言語である。まず発声音数が少ない。日本語の発声音数は、母音と子音の組み合わせで、せいぜい120個前後である。それに対し、韓国語はおよそ500、英語はおよそ2000、そして中国語は強弱の変化も含めて何千あるか数えきれないという。もちろんその発声音数はほぼ子音で占めている。さらに日本語には異様に語彙が多い。普通の米国人の大人が会話するのに必要な語彙は5000語で十分足りるという。それに対して日本の小学6年生の児童が知識として必要な語彙は約3万語である。日本語の発生音数が少なくなったことの背景には、日本人が異民族に襲撃されることが少なかったためだと著者は分析する。そのため「おおらかで無防備な、母音中心の言語」が醸成されたのだ。そして異民族に侵略されなかった理由の一つに、日本列島とユーラシア大陸の間に、流れの強い幅約200kmの対馬海流の壁が立ちはだかったことが挙げられる。いわば対馬海流が、日本語の「特殊さ」を守ってきたといえよう。なぜ、異民族からの襲撃が少ないと母音中心の言語になるのかは、本書を読んでいただきたい。一方、日本語の語彙がかなり増えたことの要因は、全国に張り巡られた「水運ネットワーク」だと指摘している。日本語の起源に地形の観点から迫る論考のほか、「ヒトはなぜ、直立二足歩行したのか?――サバンナ説とアクア説」「日本人は12万年前からの氷河期を、どうやって生き延びたのか?」といった日本人の起源に関わる謎解きや、著者がずっと追いかけてきた「赤穂浪士の討ち入りの謎」の完結篇などを収録。長年ダムや河口堰の建設に携わり、日本の地形を熟知する著者が、「気宇壮大だけど地に足が着いた謎解き(養老孟司氏)」を展開する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヒデキ

47
以前に読んだ1作目の印象があったので新刊発売時に手に取ってみました。 歴史を見る時にそれぞれの専門家の方は、また、違う視点で見ているのだなと思うのと同時に与えられた視点のみで見ているのってとっても勿体ないことだなと思ってしまいました。 ロマンの塊のようなピラミッドも治水のためと言われた方が何故か納得してしまいます。 今、ある状況だけでなくそれが、どんな状況から生まれてきたのかを考えるのもロマンですね2023/12/29

Yodo

10
エジプトのピラミッドを造ったのは◯◯人の辺りは、オカルト雑誌の『ムー』みたい。自説の為に引用された資料の適切さは不明。治水、ダムの話の所がイキイキ書かれているので、大風呂敷を広げないで治水の話を書けばいいのに、と思った。下水道の補修をするロボットで実施している事はこの本で知ったのだが、検索してみると色々なタイプのロボットがあって、ヵッコ(●゚▽゚)ィィ! 。本の後ろの方になるほど本のタイトルと関係ない。老人の昔話と憂いを聞く本というか、本を書かれた時の年齢を考えると仕方がない。2024/06/07

くらーく

5
そうかもなあ。特にピラミッドは、説得力があるなあ。ただ、実際には埋葬品なども出ているので、一部は違うかもなあ。根拠は無いけど、2章の二本足歩行は一瞬そうかも、と思ったけど、やはりあり得ないな。水中で生きられないよね、恒温動物である裸のサルでは。化石も見つかっていないし。季節風や治水などは、納得するところ多々です。本当に日本の場所(地形)は、奇跡的としか思えませんね。ありがたい事ですわ。環境が人(民族?国民性かな)を作るのでしょうか。戦争(内戦も)知らない自分としては感謝しか無いです。第三世代より。2024/04/10

Jimmy

4
やはり今作も面白かったが、ちょっとこれまでの作の焼き直し的部分(と言いつつアップデート版とも言えるが)もあって、若干薄いかなと感じていたが、ラストで感動!日本の役人って実はすごい人もいたんだ、1930年代生まれってすごいんだ、って目からウロコでした。治水の話もさすがです。2024/02/22

三浦正

3
日本史というタイトルから国内の話かと思ったら、第1〜4章(全11章)は、全世界における日本風土(言語)の特異性、人は何故 直立2足歩行(体毛消失)となったか? 地球規模の季節風循環、ナイル川流域ピラミッド群の謎 等々について 私には とても上手く表現出来ないが 地球規模の視点にたった ビックリ仰天論でスタート  下水道管補修作業を事例に 第5章はなぜ日本人はロボットを仲間だとみなすか、、、以下終章まで、博識溢れる理系 技術系作家の歴史文明論展開 面白くて 1日で読了しました。2025/04/04

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