- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
文芸作品をコンピュータで動くシミュレーションとしてつくるとしたら、なにをどうすればよいだろうか。作品をゲームクリエーターの目、プログラマーの目で眺める。構造やメカニクスに焦点を当てる技術を駆使し、文学をエコロジーとして見る。作品世界を探検するための地図を持とう。
小説にはなにが書かれて、なにが書かれていないのか。客観的に作品を眺めることで、見えてくる、楽しめる、作品世界とその魅力。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
チェアー
5
最初は何のための本かわからなかった。 終盤で、ようやく筆者の意図が見えてきた。文章や文学を人間が読むと言う事はどういうことなのかを突き詰めようとしたと言うことだ。限りある文章から、書いていないものまでなぜ人間は読み取ることができるのか。人は同じ本を読み、それぞれに感想を持つ何のために文学を読むのか。わからないことが多い。1日で一気読みした。良い本でした。2024/01/15
さては南蛮チキン
1
なんか見たことある名前だなと思ったら、YouTubeで人文的、あまりに人文的を配信している人か! エコロジーとは生態系である。エコとか環境配慮とかそういうものではない。物語世界をいかに省略して描写し、夏目漱石のいう「F+f(観念と情緒)」を伝えるか。 物語とは作者の世界の捉え方(頭の中の擬似的環境)であり、読者はそれに触れることで己の擬似的環境の拡張がされる。知見が広がると言ってよいものか。 本書は結論ありきで語るのではなく検討しながら進むので話は膨大に広がる。AIとの絡みは正直よくわからなかった。2024/02/24