[新版]ジャパン・ディグニティ

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[新版]ジャパン・ディグニティ

  • 著者名:髙森美由紀【著】
  • 価格 ¥1,650(本体¥1,500)
  • 産業編集センター(2023/11発売)
  • 盛夏を彩る!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~7/28)
  • ポイント 450pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784863113732

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内容説明

〈あらすじ〉
22歳の美也子は津軽塗職人の父と、デイトレーダーをしているオネエの弟との三人暮らし。母は、貧乏暮らしと父の身勝手さに愛想を尽かして出て行った。美也子はスーパーのレジ係の傍ら、家業である津軽塗を手伝っていたが、元来の内向的な性格と極度の人見知りに加え、クレーマーに苛まれてとうとうスーパーを辞める。しばらくの間、充実した無職ライフを謳歌していたが、やがて、津軽塗の世界に本格的に入ることを決めた。五十回ほども塗りと研ぎを繰り返す津軽塗。一人でこつこつと行う手仕事は美也子の性に合っていて、その毎日に張りを与え始める。父のもとで下積みをしながら、美也子は少しずつ腕を上げていき、弟の勧めで、オランダで開催される工芸品展に打って出ることに。
青森の津軽塗を通して紡ぐ、父娘の絆と家族の物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Willie the Wildcat

65
津軽塗を軸とした、四者四様の家族。父母と姉弟という2つの対極的な生き様と、父娘と母息子の同極的な生き方。美也子が家に残ったことによる後継者としての必然性と、心底に秘めた津軽塗への思いという蓋然性。ユウの齎す転機。前述の対極性が、同極性を後押しした感。一方、吉田の婆ちゃんをはじめ、登場人物の1人1人の個性が、時に日々の生活の和みとなり、異なる意味での多様性も演出した感。津軽塗、完成まで48工程。表題は伝統、職人、言葉そして文化を暗喩と解釈。2024/05/31

maxa

39
日本だねぇ。これまでなんの関心もなく素通りしてきた漆器。我が家にあるのもただの漆っぽい偽もの。読み終えて温かみのある本物のまろやかさを味わってみたくなった。日本の伝統工芸品の一つ、津軽塗を題材にしたこの作品からは、技を受け継いできた匠のピリッとした緊張感と作品の醸し出す気高さが感じられ、日本人としても誇らしいような気持ちになった。でも安くて扱いが楽な食器を選ぶ人が多いのは事実。漆器の良さを知らないまま育ったから仕方ないけれど。職人たちの丁寧で心のこもった仕事を知ったからこそ、まずは手に取って感じてみたい。2023/12/18

こまり

20
いつも忘れた頃に図書館から連絡が来る。何の本だっけ?と思いながら読む。あー、バカ塗りの娘の原作だったんだ(映画は観てないけど)。津軽弁がわからなくて会話はちょっと読み飛ばした。紆余曲折ありながら津軽塗職人の父の後を継いで塗師になっていく娘の成長譚。妹(オカマという言葉が何度も出てくる)になった弟の描写に違和感を感じつつ、家族にとっては現実はこうなのかもなぁと思ったり。津軽塗を知らなかったのでその工程は興味深く読んだ。映画は面白いのかな!?🤔2023/10/17

ku_myy

3
帯に「父娘の物語」とあるが、「きょうだいの物語」という部分も大きいと思う。お互いを想う気持ちにグッとくる。おかあさんのお弁当も主人公の作る食事も日々の丁寧な暮らしが見え、とても美味しそう。田舎ならではの良いところも嫌なところも描かれていて(10年前に出版されたものなので今ならこの表現はアウトかな?と思うものも)そこが主人公や周りの人々が身近に感じられ応援したくなる。映画も観たくなった。2023/10/25

cloud9

1
「いとみち」を映画→本と鑑賞し、今回も映画「バカ塗りの娘」を観てこの本と、私は青森に何か憧れでもあるのか?こちらは映画と本と細部が色々異なっていて、本の方が面白かった。方言に振られる標準語のルビ。映画の宣伝写真にかき消された上の表紙の消しゴムはんこは津軽塗の花瓶にガーベラが生けられてます。2023/11/04

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