神に愛されていた

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神に愛されていた

  • 著者名:木爾チレン
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 実業之日本社(2023/10発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 510pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784408538402

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内容説明

小説を書くことに翻弄される二人の女。
どうしようもなく背負ってしまう因果。
無傷ではいられないのに、
それでも私は書き続けるのだ、
という覚悟。
そのすべてを封じ込めた物語を
チレンさんは書いてしまった。
――――窪美澄(作家) 

彼女は己の何もかもを削ぎ落しながら、
美しく繊細な物語を紡ぐ。
そうして生まれた作品は眩いばかりの光を放ち、
同時に深い闇を孕む。
この作品は、まさしく木爾チレンそのものだ。    
――――町田そのこ(作家)


窪美澄さん、町田そのこさんも激賞!!
一気読み必至!! 2023年の大本命!!
最旬にして俊豪・木爾チレンの真骨頂、
深き心の闇に愛憎蠢くヒューマンミステリー!!
女にだけわかる、狂気。
過剰な嫉妬は、やがて強大な殺意へ…。

若くして小説家デビューを果たし、その美貌と才能で一躍人気作家となった東山冴理。
しかし冴理は人気絶頂のさなか、突然、筆を断った――。
やがて三十年の時が経ち、冴理のもとに、ひとりの女性編集者が執筆依頼に訪れる。
「私には書く権利がないの」そう断る冴理に、
「それは三十年前―白川天音先生が亡くなったことに関係があるのでしょうか」編集者は問う。
「あなたは、誰かを殺したいと思うほどの絶望を味わったことってあるかしら」
――そして、この時を待っていたというように、冴理は語り始める。
高校文芸部の後輩、白川天音が「天才小説家」として目の前に現れてから、
全ての運命の歯車が狂ってしまった過去と、その真実を……。
希望と絶望、 羨望と嫉妬……
これは、ふたりの女性作家が、才能を強く信じて生きた物語。

すべてを読み終えたあと、
あなたはタイトルに託された切ない意味を知り、
ぎゅっと、胸を締め付けられる。

ヒット作『みんな蛍を殺したかった』の俊英女性作家による、
1年ぶりの書き下ろし長編小説。
満を持して、待望の最高傑作、降臨!!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

オフィーリア

70
イヤミスかと思い手に取ったら何とも壮絶な物語。対象的な二人の女性小説家の物語。光への嫉妬と影への羨望、些細な事からすれ違い続ける二つの想いの行き着く先は。何かを創造する苦悩・執着・渇望を描き切った、綺麗で壮絶な素晴らしい作品でございました。『神に愛されていた』タイトルの意味が本当に理解出来た時のやるせない気持ちと暖かい気持ちで情緒はもう無茶苦茶に。素晴らしい作品でございました。2024/01/13

もぐたん

63
対照的な作品を描く小説家二人の愛憎の物語。愛ゆえの狂気に、美しさすら感じるとともに、女だからこその感情に切なさと痛みを伴って共感する。★★★★☆2024/02/11

がらくたどん

57
装丁が素敵で手にした初めましての作家さん。帯が重い。「狂気」の文字を挟んで現代女性の肉体的な懊悩の癒し手と精神的な懊悩の伝道者が立つ。どうなる事かと読み始めてまず、概念的な所謂「刺さる言葉群」を使わずに登場人物の行動のディティールの丹念な積み重ねで何某かへの感受を読者に委ねる文章が好み。冒頭の2050年という近未来設定の謎がとある女性との再会の一点だけのためにちゃらっと使われて終わる欲のなさも好きかも。主人公以上に命懸けの推し活が高じて愛する推しを潰しかけた一途な少女の短く鮮烈な人生が印象的な物語だった。2024/01/21

よつば🍀

53
『みんな蛍を殺したかった』『私はだんだん氷になった』に続き、木爾チレンさんの作品を読むのはこれが三冊目。作者があとがきで「私はこの小説がとても好きだ」と書かれているだけあって、満足出来る面白さだった。美しく才能のある二人の女性作家を中心に物語は展開していく。互いの才能を認めあいながらも生まれる嫉妬や憎悪の感情、それはいつしか殺意へと変貌する。だがそれが全て一方的な思い込みによるものだとしたら…。終盤にはそれまで見ていた景色は一変。「神」とは誰を指していたのか。タイトルの意味を知った瞬間、切なさに包まれる。2023/12/10

Kurara

48
★4 大学の先輩後輩で共に作家になった冴理と天音。「嫉妬」なのか「希望」なのか。 文体が軽い感じだったので途中でやめちゃうかもと思いながら読んだけど、冴理が話し出すと一気読み。「神」はそうだったんだ。【24.4】2024/01/05

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