“いまの世界”がわかる哲学&近現代史 プーチン、全体主義、保守主義(マガジンハウス新書)

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“いまの世界”がわかる哲学&近現代史 プーチン、全体主義、保守主義(マガジンハウス新書)

  • 著者名:茂木誠【著】/松本誠一郎【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • マガジンハウス(2023/09発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 300pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784838775200

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内容説明

過去から学び、未来を予測する――
教養としての「哲学」&「近現代史」講座

振り返ってみると、20世紀は「全体主義と世界大戦の時代」でした。一党独裁、人権抑圧の官僚国家はソヴィエト・ロシア(ソ連)に生まれ、イタリアやドイツに広まり、日本もそれらの強い影響を受けました。
第二次世界大戦では日独伊が敗れましたが、連合国側に立ったソ連が生き残り、中国と北朝鮮、東欧諸国に全体主義を広めました。
冷戦終結とソ連崩壊で、人類は全体主義から解放された……というのは幻想でした。
中国が全体主義体制を維持したまま市場経済へ移行するという離れ業を成し遂げ、ロシアでは強権的なプーチン政権が出現しました。
さらに衝撃的なのは、全体主義に抗う「自由の砦」だったはずのアメリカで、特定政党と結びついた大手メディアとビッグテック(巨大IT企業)による情報統制が進み、もはや何が真実なのかわからなくなってしまったことです。2020年のアメリカ大統領選挙をめぐる混乱は、そのことをはっきりと見せてくれました。
私たちが生きている“2020年代の世界”を一言で表現すれば、「全体主義の復活」「デジタル全体主義の出現」となるでしょう――。(「はじめに」より抜粋)

複雑怪奇な国際情勢を理解したいなら、「哲学」と「歴史」を学ぶことが必要不可欠。
「現在の国際社会の動向は?」
「表に出ない事件の真相は?」
「これから世界はどこへ向かうのか?」……。
プーチンの思想から、社会主義、全体主義、保守主義、リバタアニズムまで、
「哲学」と「歴史」で、現在の国際情勢を読み解く、知的興奮が高まる白熱講義!

★ プーチンとドイツ哲学者の共通点
★ ロシアはいまだに「途上国」である
★「フランス革命」に影響を与えたルソーの思想
★「性善説」より「性悪説」のほうがうまくいく!?
★ マルクスの意義と修正主義
★「ロシア革命」には黒幕がいた!?
★「力」の思想家ニーチェと全体主義は水と油
★ なぜ保守主義はイギリスで生まれたのか
★ 映画『七人の侍』にみる保守主義の精神
★「リバタリアン」と「保守」は手を組めるのか ……etc.

目次

はじめに
開講の挨拶 ――「歴史」と「哲学」で、本物の教養を身につけよう
一限目 プーチンは独裁者? 愛国者?
二限目 “社会主義”の歴史と破壊力
三限目 21世紀は“全体主義”の時代になる!?
四限目 再評価されてきた“保守主義”
五限目 “リバタアニズム”と“武士道”
講義を終えて ―― ドゥーギン哲学と世界の多極化
おわりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ta_chanko

21
ルソーの平等・一般意志から全体主義の萌芽が見られ、フランス革命後の混乱(ジャコバン派独裁)ヘ。その流れがヘーゲルからマルクス、そしてレーニンヘ。平等な社会をつくるはずが、強力な中央権力を生み出す全体主義ヘ。中央権力を必要としないバクーニンの無政府主義・共同体主義であれば違う道が開けたかも。これに対する自由主義は、個人主義的なリバタリアニズムと共同体主義的な保守主義。資本主義の行き過ぎによる格差の拡大や、全体主義(中ロ)への対抗から、近年、保守主義が見直されてきている。中世日本は自力救済のリバタリアニズム。2023/11/22

まさにい

15
茂木、予備校で歴史を教えているので、分かりやすい。ここで色々知ったことが多かった。その意味で為になった本。まず、明治憲法に『天皇が統治する』と書かれているが、伊藤博文の憲法義解では、統治するとは『しらす』の意である事。この『しらす』とは天皇がよく民の事を知っている、との意で決して天皇に統治権があると言うことを言ってはいないことだそうだ。なお、『しらす』の対になる言は、『うしはく』だそうで、これは、強権による統治を意味する。また、フランス革命後、名誉革命後、ロシア革命後のその後に歴史の流れも参考になった。2024/01/08

KAN

9
哲学者という響きはいささか距離感があって、近現代においては思想家と読んだらいいかと思うが、その出自とか、経験とか、パーソナリティがその思想に大きく影響し、人々の共感を呼び、血縁社会から民族、国家まで目に見える形をとってきた。歴史の学びとは、世界を動かしてきた人々の思想を理解することで、共存、共栄の平和な世界を作り出す心を育むことであることに意義が見いだせると思う。唯物論的な観点からの歴史の学びだと、必然的に弱肉強食、自然淘汰の世界観となり、闘争、戦争は避けられない。2024/02/13

RX93

0
▼ナショナリズム:ロシアは今"明治維新”中(保護主義による国の強化)。ヘーゲルやニーチェの哲学は「弱小国ドイツ」が背景、グローバリズムへの恐怖心▼社会主義:流動性がない社会、金持ちへの妬み。選挙で訴えられない社会では「ひっくり返してしまえ」、選挙で訴えられるなら穏やかな"修正主義"に▼全体主義:繋がりの切れた個人に対する統制▼マルクス主義が向かう先にはいくつかの選択肢。一党独裁のレーニン主義はそのひとつに過ぎない▼伝統的な共同体を大事にする保守主義、(強い)個人を大事にするリバタリアニズム2024/04/01

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