限界国家

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限界国家

  • 著者名:楡周平【著】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 双葉社(2023/06発売)
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  • ポイント 540pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784575246377

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内容説明

世界最大級のコンサルティング会社「LAC」をフィクサーとして政財界に影響を与える前嶋栄作が訪れる。前嶋の依頼は自らの老い先が短いことを憂慮し「日本の30年後の未来」を調査して今から手を打とうというものだった。「LAC」幹部社員の津山百合は部下の神部恒昭とともに調査に乗り出すが、元官僚や若手起業家などに取材していくうちに、技術の革新とともに失われていく職業のこと、過疎化が進む地方都市のこと、そしてすでにこの国に見切りを付けている若者のこと……など、現役世代が見て見ぬふりをしている諸問題につきあたる。この先日本はどうなるのか? そして、こんな状態になるまで問題を放置したのは誰なのか? フィクションでありながら、現実の課題を照射するビジネス小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夢追人009

291
日本の暗澹たる近未来の姿を描く警告の書です。少子高齢化とAIの進化による職業寿命の短命化、とにかく人口が減少すれば廃業に追い込まれる職種が増えて、日本の伝統芸能も廃れ消え去って行くという将来ビジョンは確かなリアリティーがあり心にグサリと突き刺さりましたね。一つだけ思うのは江戸時代から明治時代へ変わる時には、ちょんまげから髪型が変化し、戦前から戦後では軍国主義から民主主義にガラリと変化した例にあるように日本国民の柔軟性が未来の大きな変化に対してもきっと強い気持ちで乗り越えさせてくれるだろうという期待ですね。2023/07/18

starbro

221
楡 周平は、永年に渡って新作をコンスタントに読んでいる作家です。日本の現状を考えると近未来は不安しかありません。今回はテーマが壮大過ぎるせいか、明確な提案がありませんでした。簡単に答えを出せるようだったら、誰も苦労しません(苦笑) https://www.futabasha.co.jp/book/978457524637700000002023/07/23

ナミのママ

80
巻末に「実際のデータやニュースをもとにしたフィクション」とある。「日本の30年後の未来」の調査を委託された大手コンサルティング会社の社員はさまざまなインタビューを試みるのだが、その内容たるや暗澹たるものだ。読み始めは理屈っぽく感じたが途中からはもううなずきっばなし。日本の未来を案ずる重鎮VS若手起業家の噛み合わない思考が現実を現している。さて自分はどちらなのだろう。確かに限界の見える国かもしれない。が、その中を生き抜き、20年・30年後を見たいとも思う。問題作に感じた。2023/07/08

ゆのん

77
昭和に生まれ、平成を経て令和に至る。私が子供の頃に観ていたアニメに登場したフィクションとしか思えなかった便利な道具が今や現実に万人に使われている。親や祖父母の時代よりも早い速度で進んでいく社会だとは思っていたが、20、30年先の日本となるとどうなるのだろう。その考察が小説として描かれている。今もニュース等で耳にする少子化、高齢化、過疎、年金や保険…。良い大学を出て、良い会社に就職して人生安泰なんていうのが無意味になる時代がやってくる…。機械化が進み仕事がなくなる…。今と将来の日本、国民に警笛を鳴らす内容。2023/07/12

チーママ

68
止まらない少子高齢化、進み続ける地方の過疎化、赤字化が続く健康保険制度。支給時期が遅くなり減額されていく年金。考えれば考えるほど、私たちの暮らす日本はこの先大丈夫なの?と不安になります。それらの問題が解決されずになぜ先送りされ続けてきたのか。その答えは残念ながら想像通りでガッカリ。と同時に怒りを覚えました。でも後半登場したある若者たちの話には微かな希望が見えて嬉しかったなぁ。ネットネイティブである若者たちの未来が輝かしいものでありますように。私には祈ることしかできませんが。2023/07/29

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