量子テレポーテーションのゆくえ 相対性理論から「情報」と「現実」の未来まで

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量子テレポーテーションのゆくえ 相対性理論から「情報」と「現実」の未来まで

  • ISBN:9784152102409

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内容説明

「さあ、ちょっとしたSFの物語を使って、量子もつれとは何なのか探ってみよう」難解で複雑な量子情報科学の歴史と基礎を徹底的に解説。世界で初めて量子テレポーテーションの実験を成功させ昨年のノーベル物理学賞を受賞した著者が贈る、最良の入門書。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Mc6ρ助

20
『二人はこの一回を測定ミスとして無視することにする。 二人とも実験の授業で、どんな実験でもなんらかの測定ミスは起きるものだと習った。教授たちは、ミスというのはほぼ不可避なのだと繰り返し言う。(p124)』そうだよね、ミスは不可避だよね。なのになんでJISやISOの測定にミスを処理するプロトコルがないんだろう?ダイハツもトヨタもJISに反してミスをミスとしたのが不正のはじまりに違いない・・。自分がバカだと明らかにしてくれる読書体験、相対性理論や量子力学を理解せずに繰り返して刷り込んできたことが身に染みた。2024/02/04

mft

8
実験施設を見に行くレポートみたいなパートと、学生アリスとボブが謎の実験を通してベルの不等式を理解していくパートと、もっと高度な実験内容の説明をするパートとがあって、科学者が書いている本にしては一直線に話が進まない感じが珍しいと思った。局所実在論が否定されたと言うけど否定されたのは局所性?実在性?もっと別の何か?といった哲学的議論が思っていたより大きい2023/11/13

女神の巡礼者

5
やはり量子論は手強過ぎます。著者はこの分野で昨年ノーベル物理学賞を受賞したオーソリティで、しかも、難解な数式を用いず、学生に対して著者の分身の教授が実験の指導をするという物語にして、とても解りやすく書いておられます。しかしそれでも私にとって、魔法と区別できないことには変わりありませんでした。経済界では量子コンピュータに注目があつまり、研究が進んでいるようですが、私にとって量子論は、この宇宙や時空というものの正体を解明する糸口ではないかと期待しているのですが、私の生存中は無理みたいですね。2023/07/26

にしやん

4
量子力学は、物理学を超えて哲学でもあるかのような、なかなか難解な内容でした。実験物理学で導かれる結論の記述がわかりにくいし、ベル状態が出てくる度に前に戻って読まないといけないし、ある程度の前知識がない私にはかなりきつかったです。最後の方で、空間と時間という概念を分けるのをやめて両者を時空と統一する、情報と現実という2つの概念も同様だというところで、やっと読んだ甲斐が少しあったと思えました。別の量子テレポーテーションの本を読んでからまた挑戦したいです。2024/02/23

Hayato Shimabukuro

2
本書の前半はアリスとボブという二人の架空の学生たちが、ベル実験について一歩一歩考察し、量子もつれという量子力学のもたらす不思議な性質について理解していく。やや難しい箇所もあるが、量子もつれについての感覚を掴むことができる。後半は、量子テレポーテーションの実験に関する話が続くが、こちらは前半とは異なり、テクニカルな箇所も多く理解が難しかった。とはいえ、著者が量子情報の第一線の人なので、実際の体験を織り交ぜての話は臨場感があった。2023/11/10

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