角川書店単行本<br> ブラッドシュガー

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角川書店単行本
ブラッドシュガー

  • ISBN:9784041135549

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内容説明

30歳、臨床心理士。マイアミで幸せな新婚生活を送っていたルビーだが、ある日1型糖尿病を患う夫が、夜間低血糖で急死。ほどなくして、ひとりの刑事が訪ねてきた。ルビーが夫を殺害したと疑っているのだ。刑事はルビーに顔写真を一枚ずつ見せながら言う。「この4人には、きみのすぐ近くで亡くなったという共通点がある」。ルビーは断じて夫を殺してなどいなかった。だが、問題は他の3人だ。実は、彼女が殺していたのだから。大陪審の審理がはじまり、彼女は連日トップニュースを飾り、サイコパス呼ばわりされることに--。

この語り手は信用できるのか!? 果たして彼女はサイコパス??

読めば読むほど謎が深まる、殺人癖のある主人公。いつの間にかあなたも、この女性に魅了されている!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夢追人009

243
夫殺しの容疑で刑事に取り調べられるヒロインのルビー。示される四枚の写真は彼女のすぐ近くで死んだ人間ばかりである。夫は糖尿病患者で不慮の突然死だったのだが、実は残りの3人は彼女が殺していたのだ!ヒロイン・ルビーの語りで進行するドラマは過去の記憶を今の瞬間に蘇らせライブ感覚で生々しい臨場感で読者に訴えかけます。そうですね、やはり本書はアメリカのドラマならではの大胆さで、この感覚は日本では考えられない独特なムードがありますね。彼女は悪人と判断すれば情け容赦なく瞬時に殺す冷酷な悪魔の顔と、ペットの犬猫を心から愛し2023/05/17

ゆのん

66
主人公・ルビーの幼少期から物語が始まるのだが、衝撃的な始まりに不謹慎ながらワクワクしてしまう。現在と過去を行き来しながらの物語進行であり、語り手は主人公なので実際に起きた事や心境は主人公と同じだけ知りながら読んでいく。共感能力が欠如しているサイコパスとは異なり、共感力が強く、愛情も感受性も豊か、家族、友人、動物を大切にする。自分を裏切った友人の幸せを喜ぶような善良な女性が無実の夫殺しで逮捕。4件の殺人容疑がかけられているにも関わらず、好きになり、応援してしまう程に魅力的な主人公。一気に読んでしまった。2023/05/10

タナー

29
Amazonで見つけて気になり、購入してしまった本。著者は本業は脚本家で、今作が小説デビュー作とのこと。読んでいると映像が浮かんでくる。流石だ。映画化するべき作品だと思う。面白い映画になることは間違いないだろう。3人を殺したヒロインに、糖尿病で死んだ夫の殺害容疑が....。いかにして冤罪を晴らしていくかを描いたストーリーなのだが、語り口も巧みでドンドン読み進んでしまう。今年の読了本はこれでまだ2冊だが、間違いなく2024の私の年間ランキングで上位にくるだろう。再読本候補。2024/01/10

ぐりとぐら

25
人気脚本家によるサスペンス小説。過去に殺人を犯したことがある主人公の視点により進む物語。作者のストーリー運びに加えて翻訳が読みやすい。どんどん主人公に感情移入してしてしまった。登場人物が魅力的で、クセのある人物ばかりで、そこもおもしろさのひとつ。自分や周囲の人間にとって不利益となる人物を殺したことがある主人公に対して、最初は好きになれない部分が多かったが、だんだんルビーが好きになった。これは映像で見るのではなく、本でルビーの内面を読むからこそより面白い作品なのかもしれない。2024/03/04

くさてる

18
愉しみの為に読むサスペンス小説として文句なしに楽しめた。これまでに3人の殺人経験がある主人公に、身に覚えのない夫殺害の容疑がかかる。サイコパスというかASD的な心性である主人公の思考と行動をどう判断するかが評価が別れるとことかもしれませんが、単純なダークヒーローというわけではまったくない主人公の人物造形が良かった。さらに二転三転する展開で、あっというまに読みました。面白かったです2024/04/03

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