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内容説明
労働の機械化が現実のものになりつつある現在。AIが導入されたリアルな未来を見据え、実際の企業の現場への取材等を通して、具体的な人間とAIの関係を提言する。労働の機械化を恐れることなく、また人間自身が「機械化」することもなく、人間らしさを失わずに働く未来のための啓蒙書。
「ロボットが世界を破滅させるなら、それは私たち自身が生み出した結果なのだ。テクノロジーによる革命のおかげで世界がもっと公平で幸福で豊かな場所になるのなら、それは私たちが果てしなく理屈をこねたり議論を続けたりするのをやめて、自らの運命を制し、未来に備えることができたからに違いない。」(本書より)
<目次より>
[第1部 機械 ]
第1章 サブオプティミストの誕生
第2章 ロボットに奪われない仕事という神話
第3章 実際にはどのように機械が仕事を奪うのか
第4章 上司はアルゴリズム
第5章 凡庸なボットに注意せよ
[第2部 ルール]
ルール1 意外性、社会性、稀少性をもつ
ルール2 機械まかせに抗う
ルール3 デバイスの地位を下げる
ルール4 痕跡を残す
ルール5 エンドポイントにならない
ルール6 AIをチンパンジーの群れのように扱う
ルール7 ビッグネットとスモールウェブを用意する
ルール8 機械時代の人間性を理解する
ルール9 反逆者を武装する
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やましん
9
トップポイントで概略だけ確認。AIが普及することの楽観論を外観し、その誤謬を指摘しつつ、AI時代に必要とされる人間特有の能力の研鑽を勧める。AIによって労働集約性から解放される一方で、その労働に従事していた人々の交流や、仕事自体を奪われるのは本末転倒だ。本邦におけるAI関連の議論でもそうだが、AIの普及は確かにそれを目的として尽力する人も必要だが同時に手段でもある。AIの普及の上位に位置する目的(例えば豊かな生活の実現)を見失わずAI普及を手段だと取り扱う人が不在であることが本件最大の問題ではなかろうか。2023/10/05
pinevillageKNG
3
NYタイムズの記者が、AIおよび機械が台頭する世界で、テクノロジーの波に呑まれず人間らしく生きるために何が必要かを問題提起する。第一部は世に溢れるAI楽観論者の持論を反証を用いて悉く論破していく。第二部はAIと共存するためのルールとして心がけるべき9つの事について述べている。 「AIというテクノロジーそのものではなく、それを設計し実装する人間に強い不安を抱く」という言葉通り、AIはあくまで道具で、それを使う人間の悪意が反映されればどこまでも残酷になれる。解のない問いだからこそ思いを巡らせる事に価値がある。2023/07/20
Humbaba
2
AIによって現在の仕事がすべて失われるということはない。しかし、AIの影響を受けるということはある。勿論AIは職を奪うだけでなく、それによって新しい職業が生まれる可能性は非常に高い。社会全体としてみたときにはプラスの方が多くなるだろうが、その渦中にいる人にとっては多くの物事がダイナミックに変化していくというのは厳しいところはある。2023/09/24
namtek
2
AIは万能だと考えられる側面もあるが、実際はあくまで人間の行動の支援に過ぎないのだろう。AIの浸透に伴い、新たに発生する職種もあるだろうから、極端に心配することもないように思う、というか思いたい。2023/04/17
mol
1
AIはもちろん、新しいテクノロジーとどう向き合うかということについて、示唆が多い一冊。歓迎されるテクノロジーとそうでないテクノロジーの違いは何かを考えさせられた。2023/12/27