創元日本SF叢書<br> わたしたちの怪獣

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創元日本SF叢書
わたしたちの怪獣

  • 著者名:久永実木彦【著】
  • 価格 ¥1,899(本体¥1,727)
  • 東京創元社(2023/05発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784488018504

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内容説明

わたしは踏みつぶされるかもしれない。ミサイルに焼かれるかもしれない。それでいい。一番の怪獣は、わたしなのだから――。高校生のつかさが家に帰ると、妹が父を殺していた。テレビからは東京湾に怪獣が出現したというニュースが流れている。つかさは妹を守るため、父の死体を棄てに東京に行くことを思いつく──短編として初めて日本SF大賞候補作となった「わたしたちの怪獣」。伝説的な“Z級”映画の上映中、街にゾンビが出現。一癖も二癖もある観客たちは映画館内に籠城しようとするが――「『アタック・オブ・ザ・キラー・トマト』を観ながら」ほか、時間移動者の絶望を描く「びびび・びっぴぴ」、吸血鬼と孤独な女子高生の物語「夜の安らぎ」の全四編を収録。『七十四秒の旋律と孤独』の著者が描きだす、現実と地続きの異界。/【目次】わたしたちの怪獣/ぴぴぴ・ぴっぴぴ/夜の安らぎ/『アタック・オブ・ザ・キラートマト』を観ながら/著者あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

buchipanda3

102
私たちの心には怪獣が潜んでいる、のかも。でもそれは悪いことなのか。自主制作映画のような少し風変わりなSF集。こういうのは好み。どの篇も突拍子もない事が描かれる。それは目の前に容赦ない現実が降りかかってきた時に誰もが思い描くような空想。もう怪獣か何かが現れて何もかもぶっ壊してくれ、みたいな。インモラルと知りながらも稚拙な空想を巡らす。でもそれは時に残酷さを見せる世界を生きるための息継ぎとなる。そして虚構ではない現実の生を引き立てる。陰のある話だが著者の書きたいことを書き切った感からか清々とした読み味が残る。2024/02/13

美紀ちゃん

82
怪獣の表現が明確で想像しやすい。 大胆な発想で面白かったが短い。 登場人物それぞれの背景がもっとわかると感情移入できたと思うが、この短さだからこそ面白かったのかもしれない。 怪獣、タイムトラベル、吸血鬼、ゾンビ。 4つとも面白かったが、ラストの『キラートマト』は、映画の名前がたくさん出てきて興奮した。長めの短編集。ひとつひとつが際立っていて、映画になってもいいくらい面白かった。次作にも期待したい。2023/07/05

keroppi

80
タイトルと紹介文に惹かれて読んだ。初読み作家さんだが、この設定と青春の痛みを掛け合わせたような世界観が気に入ってしまった。お父さんの死体を怪獣が出現した街に捨てにいくとか、吸血鬼に憧れる少女とか、「アタック・オブ・ザ・キラートマト」を見ている時にゾンビが現れるとか。とんでもない世界を描いているのだが、登場人物たちの悲しみや悩みや憤りも映し出されていて、それでいてなんか最後には希望もあって。「〜キラートマト」では、B級、C級、Z級の映画が一杯出てきて、小さな映画館の最終上映の話で、それだけでも涙が出そう。2023/09/01

aquamarine

73
妹が父を殺した日に東京湾に現れた怪獣、過去の事件や事故を無くすため時空を超えての声がけ、血に執着した吸血鬼になりたい女子高生と吸血鬼、伝説的なZ級映画の上映会中街に出現したゾンビ…SFはそれほど得意ではないがどの一編も映像で綺麗に浮かぶようで堪能した。どの作品にも共通して、切なさややりきれなさを残しながら人間の弱さや強さを感じさせるストーリーが印象的。あとがきまで著者の手のひらの上だったことに笑い、最後にP.Sに全部持っていかれた。読みたい!2023/09/26

ナミのママ

67
「わたしたちの怪獣」「ぴぴぴ・ぴっぴぴ」「夜の安らぎ」「『アタック・オブ・ザ・キラートマト』を観ながら」の4作品。SF?怪獣?と構えて読んだが、どの登場人物も若くて親近感を感じた。ファンタジーに近い作品もあり読みやすかった。「『アタック・オブ・ザ・キラートマト』を観ながら」は高評価の感想が多いようだが、私は一番苦手だった。「夜の安らぎ」の不気味さが好き。表題作「わたしたちの怪獣」は少女と怪獣の組み合わせテーマが絶妙で面白い。タイムトラベルものの「ぴぴぴ・ぴっぴぴ」はオチが最高。2024/01/04

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