日経ビジネス人文庫<br> 国富論(上) 国の豊かさの本質と原因についての研究

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日経ビジネス人文庫
国富論(上) 国の豊かさの本質と原因についての研究

  • ISBN:9784296117543

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内容説明

《アダム・スミス生誕300年》

市場とは、労働とは、豊かさとは――。『国富論』は、経済と社会のしくみ、本質を、わかりやすい例と平易な言葉で解き明かした政治経済学の金字塔です。いまなお多くの方々が必読書として推薦されており、現代への示唆に富む内容といえます。本書は、たとえば日本経済新聞を読むように、日常の言葉に移し替えた画期的翻訳で多くの方から好評を博してきた単行本を文庫化したもの。難渋な翻訳調の文章を前に諦めていた方も、古典中の古典である『国富論』を読む好機です。

上巻は、「第一編 労働の生産性の向上をもたらす要因と、各階層への生産物の分配にみられる自然の秩序」と「第二編 資本の性格、蓄積、利用」を収録。産業革命の黎明期にあったイギリスを念頭に、分業をはじめ労働と生産の仕組み、資本の蓄積を明らかにし、経済学の基礎となる考え方をまとめています。

【目次】
序論
第1編 労働の生産性の向上をもたらす要因と、各階層への生産物の分配にみられる自然の秩序
 第1章 分業
 第2章 分業の起源
 第3章 市場の大きさによる分業への制約
 第4章 通貨の起源と利用
 第5章 商品の真の価値と名目価格、労働価格と金銭価格
 第6章 商品価格を構成する要素
 第7章 商品の自然価格と市場価格
 第8章 労働の賃金
 第9章 資本の利益
 第10章 業種による労働の賃金と資本の利益の違い
 第11章 土地の地代
第2編 資本の性格、蓄積、利用
 第1章 資財の分類
 第2章 社会の総資本のうち特殊部門としての通貨、すなわち国民資本の維持費
 第3章 資本の蓄積と、生産的労働と非生産的労働
 第4章 利付きで貸し出される資本 ほか

目次

序論と本書の構成

第1編 労働の生産性の向上をもたらす要因と、各階層への生産物の分配にみられる自然の秩序
 第1章 分業
 第2章 分業の起源
 第3章 市場の大きさによる分業への制約
 第4章 通貨の起源と利用
 第5章 商品の真の価値と名目価格、労働価格と金銭価格
 第6章 商品価格を構成する要素
 第7章 商品の自然価格と市場価格
 第8章 労働の賃金
 第9章 資本の利益
 第10章 業種による労働の賃金と資本の利益の違い
 第11章 土地の地代

第2編 資本の性格、蓄積、利用
     はじめに
 第1章 資財の分類
 第2章 社会の総資本のうち特殊部門としての通貨、すなわち国民資本の維持費
 第3章 資本の蓄積と、生産的労働と非生産的労働
 第4章 利付きで貸し出される資本
 第5章 資本のさまざまな用途

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

singoito2

9
J.アリギきっかけ。労働価値説、利子・地代・賃金の3要素、購買力平価、貿易収支、通貨供給量と流通速度、収穫逓減の法則など経済学の基本的な概念がほぼ出そろっていてビックリ。資本家が労働者の生みだした付加価値を利益として収奪する一方、同業組合による談合を重ねて市場を不公正に支配することをスミスは舌鋒鋭く批判するのです。例の「見えざる手」は本巻には出てきません、いつ登場するか、続きをお楽しみに・・・2024/02/17

藤井宏

7
「国内の労働の生産物かそれを使って外国から購入したものの量が、それらを消費する国民一人当たりでみて多いか少ないかによって、その国の国民が求める必需品と利便品が十分に供給されているかどうかが決まる。」「ものの真の価格はそれを生産するのに要する手間苦労。富の所有によって直接にもたらされる力は、労働と労働の生産物を支配、購入する力。」鎖国中の日本の銅が欧州に輸出利用されていることが18世紀の本書で言及されているのは興味深かった。 2024/04/27

ちぃ

6
ある時期を経たとき、主に耐久性がある商品に支出した人は、主にその場で消費されるものに支出した人より豊かになっている。原著は1776年に刊行された。読んでいると過去のイングランドの風景描写や産業の記述があり楽しいです。西洋ファンタジーの創作資料にも使える一冊。2024/03/07

sab

1
経済学の概念が18世紀にこれほど詳述されているのは驚きであるとともに、事例や単位は当時のもののため、当時の生活や風習を伺うことのできる史料的な面白さもある。また、邦訳は読みやすい。上巻では民間部門である労働と資本を概観する。モノの真の価格とは、その生産に要する手間・苦労、つまり労働である。しかし同質同量の労働は存在しない。かといってその労働によって得られる対価の報酬として支払われる通貨は、あくまで名目上の価格に過ぎない。不変なのは労働によって生み出される価値のみである。 2024/03/14

Fin.

0
ひとつの基準を軸にいったり来たりしてる状態 振り子のようにバランスをとりながら常にどちらかの方向に遷移してる なんだなぁ、社会。    2024/01/14

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