内容説明
西欧古典文化の研究者としてわが国の第一人者である著者が、平明な文章で哲学とはなにか、科学史をどのように理解するかを問う。著者の学生時代をふりかえり周辺の教師像を描く随筆とあわせて、読者を深い思索の道へとさそってくれる。哲学そのものを問いながら、いっぽうでは哲学を難解な言葉から解放して、やさしい言葉で一般の読者に話しかけることは至難のわざであるが、本書には、こうした著者の努力がみごとに結晶している。
目次
1 モームの哲学勉強
2 関東大震災のころ
3 京都での学生生活
4 哲学とその根本問題
5 科学史の視点
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
双海(ふたみ)
18
「哲学者の文章が、国民文学の一部となるのでなければ、哲学はほんとうの発展をとげることはできないだろう。そしてそういう文章感覚によって、世界の古典が翻訳されるなら、哲学の古典もまた、哲学専攻者以外に、多くの読者をもち、わたしたちのものの考え方に、もっと根本的な寄与をすることができたであろう。」2015/09/04
とまと
11
3つのエッセイと「哲学とその根本問題」を重点的に読む。各種科学は限界を限りその他を切り捨てているが、哲学は全体的な繋がりを考え全体的に気を配らねばならない。また、哲学は自己をも超越して、あくまでも追求する精神である。知識の問題は哲学の大きな問題であるが、知識のみではなく、様々な別のものを前提に論じなければならない。そして、哲学は常に哲学そのものを否定することになるような否定的要素を含むが、否定要素の貧しさは哲学そのものの貧しさとなる。哲学は現代文明の危機を救い、打開しなければならない。2013/06/28
i-miya
10
2005.10.04 P008 サマセット・モーム「要約すると」 まだるっこい話し振り スピノザ「エティカ」の一部から「人間の絆」とった モーム、フィッシャーの講義で哲学に入る ショーペンハウエル 2005.10.05 P045 丘浅次郎「進化論講話」 北国生れの私 わからない 気づかれない傾向 ニーチェ P047 京都での学生生活 1923-1926 野上俊夫・・・心理学 狩野正喜・・・支那哲学 2005/10/06
海星梨
3
NDC攻略110哲学各論。ここのところ集中的に哲学の本を読んでるので、なんとなく理解が広がってきたように思える。この本が平易な分かりやすい比喩を何度も繰り返してくれることもあって、理解度としては5割超えたんじゃないかと。哲学って全体を見る学問だから、何回も周回するように理解を深めていかなきゃいけないんだなという知見がまず哲学入門者に片足突っ込めてるんじゃないかと。しかし、この時代のエッセイは苦手で、そりゃわたしがものを知らないものあるけれど、さも当然のように個人名を出されても誰かわからないんだよなぁ。2026/05/20
shishi
3
[B+]哲学に関するエッセイ集、というより論評か。「哲学の根本問題」にちょと解せぬ箇所あり。要再読か。2013/05/23
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