内容説明
自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)などソーシャルスキルに課題を抱えている子どもや、診断は受けていないけれど友だち関係に困っている子どもが、友だちと上手につきあっていくためのプログラム「PEERS(Program for the Education and Enrichment of Relational Skills)」。アメリカUCLAの研究機関で開発されたPEERSを使って、親子で協力しながら友だち作りを実践するためのセルフヘルプ・ガイド。
目次
第I部 さあ準備しましょう
第1章 なぜ思春期の子どもたちにソーシャル・スキルを教えるのか?
第II部 友だち関係を育て維持していくための科学
第2章 よい友だちを見つけることと選ぶこと
第3章 良い会話
第4章 会話を始めること,会話に入ること
第5章 会話から抜けること
第6章 ネット上でのコミュニケーションをうまくやりこなすこと
第7章 良いスポーツマンシップをみせること
第8章 上手に友だちとの集まりを楽しむこと
第III部 さまざまな課題に対処していくための科学
第9章 口論や意見のすれ違いへの対応
第10章 からかいへの対応
第11章 ネット上のいじめを報告する
第12章 うわさやゴシップを最小限にとどめる
第13章 肉体的いじめを避ける
第14章 悪い評判を変えること
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
テツ
14
自分自身を客観的に眺めたら心底クソみたいな性格をしていると思うが、不思議なことに幼少期から友人知人が絶えたことはない。そうした社会の中で仲間をこさえる力って、本人の善性やら美徳やらとは全く関係ないのだろうなというのは実感としてある。結局はコミュニケーションって何度も何度も失敗しながら自分だけのスタイルを構築していくしかないのだけれど、そのためにはどうしたらいいのかと考えるきっかけを与え方向を示してくれる内容。学校などでうっすら孤立している子が読むといいかもしれないが、いきなり実践は難しいかもなあ……。 2023/01/05
日輪
7
ある集団で拒否されたり無視されている子供に向けた、人間の生態学みたいな本。全ての人と仲良くなる必要はなく、友達は選べると考える。社会的な場面での振舞い方を学び、共通の興味を持つ人を探すといい。共通の興味を持つ人とはプライベートでも会うイベントを作りやすく、孤立しなければいじめからも守られやすい。会話に入る時は何気なくその人を見て、アイコンタクトを取ったりする。会話から抜ける時は、ゆっくりと視線や体をそらし、何か簡単な理由を言って去る。友達と集まったら一緒にいる時間の50%は互いの情報を交換する。2021/09/25
masabi
6
コミュニケーションの方法を学ぶ本。社会性に難のある子供・保護者・コーチが対象。友達は選択とのことで、合わない人と無理に付き合うことはないが、相手からも選ばれる必要がある。その点で自分の振る舞いを矯正しなければならないケースも出てくる。相手に受け入れられてから個性を出せというだけかもしれない。2025/10/23
tobusuka
4
めちゃめちゃ便利、はやく小学校の夏休みの課題図書にして、なにこれめちゃめちゃ便利 ずっと疑問だった友だちの定義とか会話の意味の定義がなされていて(そういうのを有り難がるっていうのがずれているのはわかるんだけど)画期的……!と思った。2018/03/26
komami
3
「誰とでも仲良く」「意地悪をしてはいけない」といった「建前」や「理想」では太刀打ちできない人間関係のリアルに対処できる友だち作りの本。友だちが欲しいのに、孤立したり、攻撃される社会性の困難さを抱える若者を学校の「理想」や「建前」はある程度しか助けられないが、本書のスキルは確実に役に立つ。実際子どもの役に立った。本書の基本理念は「友だちは選択性」。でもその子は「誰にでも優しくしなきゃいけないんでしょ?」と首を傾げる。「育てること」「サバイバルさせること」理想と現実のギャップは教育者として挑みがいのある課題。2020/02/01
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