内容説明
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やさしさとは、何だろう。弱さの裏返しとしてのやさしさではなく、世の辛酸を知りぬいて、なおやさしく強く生きることはすばらしい。多くの人に愛されてきた画家・いわさきちひろの絵には、限りない奥行きと魅力に満ちたやさしさがあるという。その美しい人と芸術を、今、遺された子が熱情をもって語る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tototousenn@超多忙につき、読書冬眠中。
30
☆5.0 大好きな「かさと少女」が掲載されています。40年前くらいに購入したと思います。
にゃにゃ美
15
前半はちひろさんの絵。後半は長男、猛さんが彼女について語る。その文からは尊敬する画家であり、愛する母である彼女への想いを感じる。私が幼き頃、柔らかなタッチなのに怖いと感じ、絵の中の子供たちと目を合わすことが出来なかった。これを好む母に戸惑った。最近では薄っすらと、彼女がたいへん子供好きだったのだろうと、子供を描く作品の多さから感じていた。なぜ子供たちを描いていたのかを知ることが出来た。戦争の犠牲になった子供たちを思い続けていたのだろう。子供たちの未来が健やかであることへの願い、感じる。2016/01/07
雨巫女。
9
《私‐蔵書》ちひろさんの息子さんがお母さんのことを書いた本。ちひろさんの絵も満載。2011/12/14
MOTO
8
幼い子や動物の瞳はきれい。時々、その透き通った瞳で何もかもを見透かしているんじゃないか?と疑ってしまう程。 ちひろが描く子供達もそう。無垢でまっすぐ過ぎて、直視がつらくなってしまう時すらある。絵と共に本人の感性まで直で伝わる稀な画家。2022/07/30
かりん
5
3:いわさきちひろの絵と、息子さんによる全般的な解説。彼女の絵について「きれいすぎて、人間のどろどろした本質への食い込みが浅い」という批判があるそうだ。私は、むしろ、この色使いに「ただのきれいじゃ済まない何か」を感じ取っていたので、少々意外に感じた。当然のことだが、さらりと色を塗っているようで、きちんとした技術とデッサン力があるのだなぁ、と感じた。絵本美術館に行ってみたい。2013/01/20