内容説明
日本の文化に根付いている折り紙。近年では、どのような多面体でも展開図を生成できるコンピューターソフトが開発されるなど、従来の折り紙から大きく進化している。本書では、折り紙の歴史から数理的視点における折り紙、産業分野での応用まで解説する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ポレ
7
日本人に馴染み深い折り紙の発想や手法を、産業分野に活用することを目指す「折り紙工学」という学際的な研究分野があるらしい。応用数学的な研究はさておき、産業分野への活用はコストがネックになり、はかばかしくないようだ。従来品より優れたモノができました、でも最終的にコストが合わず採用されませんでしたの連続らしい。2019/07/27
マカロニ マカロン
5
個人の感想です:B。自然界には優れた折り紙構造を持つものが存在する。ハネカクシやナナホシテントウムシなどの羽の畳み方、植物のつぼみ等。それらを折り紙の技術に置き換え、科学的に応用することで新しい構造体を生み出している。宇宙船のソーラーセイルは地上では小さく折り畳み、宇宙では大きく開いて発電をする。自動車が衝突した時に、車体を上手く潰して、乗員の生命を守る。ペットボトルに折り目を入れることで、薄い素材でも強度を増し、飲み終わった時に小さく潰せるようになる。紙おむつや段ボール箱など応用範囲は広い。2020/03/03
tei
3
軽い気持ちで読み始めたら専門用語が多くて理解するのが結構大変だった。とりあえず、折り紙を産業分野に活用するために色々な研究が為されているのだなと理解。しかし何事も実用化するとなると大変なんだなあ。2020/01/15