角川書店単行本<br> 秋雨物語

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角川書店単行本
秋雨物語

  • 著者名:貴志祐介【著者】
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • KADOKAWA(2022/11発売)
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  • ポイント 510pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041128947

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内容説明

失踪した作家・青山黎明が遺した原稿。それは彼を長年悩ませる謎の転移現象の記録だった。転移に抵抗する青山だったが、更なる悪夢に引きずり込まれていく(「フーグ」)。ある呪いを背負った青年の生き地獄、この世のものとは思えないある絶唱の記録など、至高のホラー4編による絶望の連作集。『黒い家』『天使の囀り』『悪の教典』……いくつもの傑作を生み出した鬼才・貴志祐介が10年以上にわたり描き続けた新シリーズが遂にベールを脱ぐ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

320
貴志 祐介は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。本書は、上田秋成の名作『雨月物語』を意識した新シリーズ、あまり怖さはありませんが、厭な感じが残ります。 オススメは、「フーグ」&「こっくりさん」です。私は、子供の頃、こっくりさんをしましたが、最近の子供たちはどうでしょうか❓ 今年続編の『梅雨物語』が出るようです。 https://book.asahi.com/article/147888852023/01/05

ひさか

147
2022年11月角川書店刊。4つの中短編。餓鬼の田で、美晴の青田への気持ちが一瞬で覚めるシーンにインパクトを感じ、4編中で最も短い話だが最も印象に残った。フーグは繰り返す不思議な現象と混迷する謎に興味を惹かれ楽しめた。ラストがややわかりにくいものの驚きの展開だ。白鳥の歌、こっくりさんは構築された物語世界の怪しさにすっかりアテられてしまった。貴志さん流の面白い世界観が4作にはある。2023/03/20

のぶ

144
ここ何年かで読んだ貴志さんの本では面白い方だった。四つの短編が収められているが、ホラーというより帯にある暗黒奇譚集という方がぴったりする気がする。それぞれの内容はバラエティーに富んでいて、どれがお気に入りかは読み手によって分かれるような気がする。自分が気にいったのは「こっくりさん」。同じような友達が3人集まって、ネットでみた裏バージョンのこっくりさんを廃病院で始める…。というお話。本作が面白い方だと冒頭で書いたが、自分の期待するのは「黒い家」や「青の炎」のような作品。それを期待して次作を待ちます。2022/12/27

yukaring

119
どれもいびつで絶望的なラストが待つ暗黒奇譚。奇妙な運命を背負った男が語る前世からの業が残酷な「餓鬼の田」やミステリ作家が囚われた悪夢の世界のその先に待ち受けるものは・・「フーグ」、無名の歌手が残した素晴らしい歌声。その秘密に迫り辿り着いたのは知りたくなかった真相「白鳥の歌」、追い詰められた4人が挑むロシアンルーレットバージョンの「こっくりさん」。どれもゾクゾクするブラックなテイストが楽しめるが特に「こっくりさん」の驚きのラストは衝撃。救いのない絶望が音もなく押し寄せてくる、そんな印象のお話ばかりだった。 2022/12/26

yasunon

104
抜粋:P.159「世の中には、知らない方が幸せな事実もあるのです」 所感:4つの短編集。瞬間的な恐怖を感じるホラーというよりかは、終始どんよりとした薄気味悪い感覚が続いた。ジメジメとした読後感。最初の2作では霊能者が登場。前作「我々はみな孤独である」のテイストを感じた。主人公が背負った、不条理な宿命に抗う物語。「白鳥の歌」は、オーディオマニアの描写が細かい。むしろオーディオについて蘊蓄を語るのが本命かも。焦らされて、焦らされてたどり着いた真相には、著者らしさを感じた。「こっくりさん」は人の闇が恐ろしい。2023/09/17

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