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内容説明
亀山全吉、香月泰男、菅井汲、イサム・ノグチ、北大路魯山人、柳宗理、瀧口修造、掛井五郎、柚木沙弥郎、石上純也、谷口吉生、F・L・ライト、コーネル、ガウディ、アールト、マッキントッシュ、リートフェルト……etc.ローカル(地域、身近なもの)を大事にしながらグローバル(世界のありかた)につながる――。そんな「グローカル」な精神を宿した美術作品や芸術家を、風土に絡めて語った「芸術風土記」エッセイ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
100
グローカル・アートの旅と銘打ち、20ヶ所を取り上げて、土地と芸術家とアートを気ままに語る。バルセロナと海とガウディの波打つ曲線、オランダの直線とリートフェルトの建築、アメリカ・ニューヨークのジャンク都市とコーネルの箱の中、谷口吉生の建築の核心「折り紙建築」。芸術作品はすべて抽象であり、そこにローカルな風土があると見抜く。尾道の亀山全吉、長門・萩の香月泰男、別府の生野祥雲斎、神戸の菅井汲、富山の瀧口修造、調布の掛井五郎、渋谷の柚木沙弥郎、シェーカーとピッツフィールドなど未知の作家多し。那須の水庭は訪れたい。2023/01/09
榊原 香織
58
内容は濃いけど語り口は軽くて楽しめました。 美味しいものまで紹介されていて、旅ガイド的にも使えそう。 高松のイサム・ノグチ庭園美術館、素晴らしいんだそうで、行けばよかったなあ、数年前まえを通ったのに。 静岡の彫刻家、掛井五郎氏が紹介されててびっくり。いつも県立美術館のプロムナードの彫刻を眺めてるから名前だけ憶えてた2023/03/23
奏市
11
その土地だからこそ生まれたアートについて日本・海外の20の実例を紹介したもの。楽しそうに文章書かれているなと感じていたら後書きにその旨記してあった。だから気軽に心地よく読めるが専門用語多かったりでなかなか理解が及ばない部分もあり。勿体なかったなと後悔したのは以前近いとこに居ながら高松のイサム・ノグチ庭園美術館を知らずに行かなかった事。長崎からでもそう遠くはないのでいつか行きたい。バルセロナはサッカーから興味持った街だが兄にバルサ見に行こうと前々から言ってもらってるもまだ叶わず。行けたらガウディ堪能したい。2023/05/14
はちめ
8
饒舌なキュレーターによる一冊。その作品とその作品が作られた土地に繋がりが感じられるものを選択している。これらはキュレーター界では広く知られている作品なのだろうが、知らない作品も多く面白かった。かのヴィットゲンシュタインに建築の作品があるのを知らなかった。各章の文末にその土地の食べ物が多数紹介してあり、その土地との繋がりを印象つけるのが目的だろうが、著者の趣味でもあるのだろう。ただ、必ずしも必要でもないように感じる。出版社の要請かもしれない。☆☆☆☆★2022/12/24
リス
2
地元の県も紹介されていたが、存在すら知らなかった (著者が地元の美術館の館長だったのは知っていたが) 水庭が印象的で行きたくなった(九州からは行きにくい場所だが) 海外編ではシュローダー邸が100年前に建てられたものとは思えないデザインで印象的だった。 ヴィトゲンシュタインが建築の設計やっていたというのも知らなかった。2023/02/17