「断絶」のアメリカ、その境界線に住む ペンシルベニア州ヨークからの報告

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「断絶」のアメリカ、その境界線に住む ペンシルベニア州ヨークからの報告

  • 著者名:大島隆【著者】
  • 価格 ¥1,799(本体¥1,636)
  • 朝日新聞出版(2022/10発売)
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  • ポイント 480pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784022518668

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内容説明

2020年大統領選で注目された激戦区ペンシルべニア州の小さな町ヨークに住み始めた記者。そこで目にしたのは、お互いに交わらない人々──黒人と白人、貧富、共和党と民主党、都市と郊外。「分断」から「分離」へと深刻化したアメリカ社会の亀裂の理由を探る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kan

21
アメリカの今がわかる丁寧なレポート。そもそも国家建設の時点で分断があり、なお続く人種差別、ヒスパニック移民の増加と大都市からの流入で新しい分断が生まれ、アッパーミドルとの格差拡大、エスタブリッシュメントへの反発、そこにCOVIDで社会不安から陰謀論が加わる。難度の高い国だと改めて思う。市井の人と関係性を育てながら取材していく著者の姿勢に好感をもった。トランプ勝利の時に同じ州のフィラデルフィアに住んでいたが、都市の文化に包まれ郊外の空気を理解していなかったと改めて気付かされ、アメリカ理解の助けとなった。2023/01/31

lovemys

11
アメリカの分断具合と差別の酷さがよく分かる。誰もが納得するような政策はなかなか出来ないのも分かるけど、反対意見にも理解を示しつつ丁寧な政策をやっていって欲しいと思う。同じ国なんだから仲良くやろーよ! と思うけど、難しいのかね。だいたい、貧富の差や地域差があり過ぎて、価値観がだいぶ違っちゃう。トランプさんを支持する人の気持も分かったし、民主党の政策に理解を示す人たちは余裕がある人たちなのだとも思う。大きな国で、色々な人種がいて、価値観も宗教も様々だと難しいね。分断ではなく、Unitedして欲しいです。   2023/09/23

kuroma831

7
コロナ禍でリモート勤務になったワシントン特派員の新聞記者が、地方都市ヨークに部屋を借りて住み、人種や貧富、支持政党の差などを調査したルポ。民主党支持のマイノリティの貧困層が多いインナーシティと、共和党支持の白人富裕層の住む郊外の、ちょうど境界線上にあるタウンハウスに住むという企画が面白い。ブロックを一つ跨いだだけで歩行者の人種も変わり、疎外感を感じて足を踏み入れられないような、セグリケーションの進んだ街とはここまでなのか、というのは実際に住んだ人間のレポートだからこそ伝わる。非常に面白く読めた。2023/08/20

お抹茶

4
ヨークのインナーシティーである市街地に部屋を借り,貧富の差や人種の差や支持政党の違いを肌で実感した記者のルポ。生活者の視点と観察者の視点が適度なバランスで入っていて,インナーシティーと郊外が地理的には近くても感覚的には別の領域ということがよく伝わってきた。お互いがわかりあえず交わろうともしない実態や背景をインタビューから明かし,特に警察への支持/不支持の根深い断絶は歴史的背景まで遡って論じている。舞台はヨークという一地方都市であるものの,数あるアメリカ国内の「断絶」例として興味深い。文章も読みやすい。2023/01/15

ぞだぐぁ

2
民主党と共和党支持者が混在する激戦区、ペンシルバニア州ヨークに暮らした記者のルポ。トランプ大統領の支持者って白人低賃金労働者のイメージだったけど、実際の中南米のマフィアの恐ろしさを知っているメキシコ出身のヒスパニック等排外されていそうな人も支持していて驚いた。 また、女性管理職を増やす系の話でも聞く話だけど手本となる人がいなくて悪い状況から抜け出せない定収入家庭の問題も。(黒人だったらオバマやライスなんかは親世代から大学に行ってるような人なので参考にならない。)2022/11/29

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