内容説明
情報流出、クレーム、身内の犯罪、デマ――。いざ危機に直面して、取るべき対応をネット検索するのは大間違い。株価や評判が吹き飛んだ失敗事例ばかりだからだ。必要なのは、危機管理の「四つのステップ」と素早い決定だとコンサルタントは語る。「楽観役、悲観役を置いて未来予測」「相手の怒りを吸い取る話術」「社員同士の不倫を見抜くには」「怪文書を読むポイント」――ゼミ形式で学ぶ、組織ディフェンスの〝強化書〟。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
おいしゃん
17
日本でも危機管理の概念が浸透していれば、企業の無用な炎上や倒産も防げるのに、と読んでいて痛感。直近の事例も多く盛り込まれ興味深い。2025/04/13
チャー
16
社会や個人に対して損害や問題を生じさせてしまったときに対応を誤ると事態はさらに悪化してしまうが、本書では有事に対応する物事の優先順位を明確にし、被害の拡大を最小限に食い止めるために大切な視点が記されている。発生頻度と被害の大きさでリスクマップを作ると優先順位が見えやすい。危機管理には、折れる、戦う、かわす、防ぐの大きう分けて4つがある。楽観論、標準論、悲観論の3つの場合を想定しておくなど、専門的な内容で勉強になる。言葉選びも重要。焦った拙速な対応は被害が拡大する可能性が高く、一つ一つ慎重な進め方が大切。2023/04/06
Yappy!
5
企業規模に関わらず、常にリスクがそこにある現代では、こういった知識を少しでも持っていた方が良いし、身近に感じておかないとやらかしてしまうものだなと。 広報担当でなくても、SNSなどで気楽に情報を発信できてしまう現在は、何かあったら広報にという姿勢の人は社員として不適格。組織の一員として常にどうふるまうか、同問い合わせに解答するか、何を発信してよくて何がダメか、その行為の先にどのような結果が想定されるか、今しか考えられないときつい。幅広い関係者といくつもの未来が想像できるか。読み易いので横に置いておこう。2022/12/18
Haruki
4
不祥事、トラブル時のマスコミ対応に代表される危機管理の考え方と具体的なアクションを感知・解析・解毒・再生に分類し、それぞれを平易に解説する。それぞれのフェーズで想定すべきことは普段から何となく感じているものの、その順序や関係性、相手との応対の中での方向性、スタンス、タイミングなど、機微が求められる要素についてもある程度体系立てつつケーススタディ的に説明しているため、より重要な要素である一貫性、誠実さといった観点まで意識しながらバランスのとり方がイメージできる。加害者~被害者の両岸の間の関係性の整理も大事。2023/05/21
Hiroki Nishizumi
2
割と内容が凝縮されている。ただ教科書的なところも多く、もう少し嚙み砕いた展開があるとさらに良かったと思う。2024/12/23
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