内容説明
NASAが総額1兆円で打ち上げた最新宇宙望遠鏡も、日本が国際協力で建設する超大型地上望遠鏡も、狙うのは生命に溢れる「第2の地球」の発見!! 火星生命発見をめざし探査機を送る各国、木星や土星の衛星にも生命がいる可能性が!? 太陽系外の惑星に植物を探す? これだけ多くの星があるのだから、宇宙に生命がいるのは当たり前なのだろうか? それとも地球のような生命の星は唯一無二の存在なのか? アストロバイオロジー(宇宙生物学)研究の第一人者が、地球外生命や第2の地球の存在をめぐる常識から最新情報・未来予測までを平易に紹介。 〈目次より〉◎アストロバイオロジーはなぜ今注目されているのか? ◎生命を宿す惑星を探すジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡 ◎地球の生命はどのように生まれたか? ◎巨大ガス惑星や巨大氷惑星の誕生 ◎太陽系のハビタブルゾーンとは何か? ◎かつての火星は「水の惑星」だった ◎「第2の地球」は太陽系外にもあるか?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
夜長月🌙新潮部
62
今や天文学は個人や国家レベルで推進するものではなく国や地域を越えて連携し何千億とか兆単位の資金が動いて進歩していることがわかります。特に後半の太陽系外生命体の探索は日々進化しています。生命が居住可能な(ハビタブルゾーンにあるという)惑星に実際に生命体がいるかどうかの証拠の一つとして葉緑素が必要としない周波数の光を発しているかどうかというものがあります。ボイジャーなどのような地球から遠い探査機から地球を観測した場合に他の惑星と違ってどういう特性があるかということがすなわち生命ある惑星を見つける鍵となるのです2023/10/31
姉勤
32
本書の内容の半分以上が、生命の定義と観察方法を確定するまでの歴史的背景と理論の説明。後半は今後予想させる地球外の生命の観測期待。奇跡の中の奇跡で生命が発祥したのか、広大な宇宙ではありふれた現象なのか、それすらも材料が少なすぎて定義できるレベルではない。しかし今後はわからない、という紹介。前進しているが遅々な漸進を伝えるのが主たる教養。生命誕生の確率という分母が数兆分の1でも分子たる星の数がどれだけあるか。しかし発見できても現地にアクセスする方がハードルが数段高い。異星生物と接触する前に絶滅しないように。2025/11/03
アズ
7
今までであまり触れてこなかった分野を知ってみようということで借りたこの1冊。宇宙生命学がどんな学問なのか、何をしているのかなどが具体的に書かれた1冊。昔の天文学者や物理学者などなどが、宇宙のここに興味をもって人生をかけて様々な実験、研究をしていたのも熱くなれる。最初にあるPale blue dotの説明で、そのタイトルの本を日本語に訳した際に『惑星へ』と訳した人のセンスに痺れた。全部は理解せずとも1冊を通して何か得るものがあったら、それはもう大収穫とすることにした🕵️2025/06/18
harhy
6
面白い。生命の起源や系外惑星の探求。すごいスケールの科学最前線。とにかくワクワク、ドキドキ。世事に振り回されがちな自分がちっぽけに見えてくる。2022/12/01
櫛橋光
1
アストロバイオロジーと言う新しい学問の最新研究ですね。太陽系で生命を探す章は興味深く読ませてもらいました。太陽系外惑星ともなるとちょっと想像の域を越える感じです。この地球上から(もしくはハッブル宇宙望遠鏡で)の調査でそこまで解るものなのなと。2022/11/11




