講談社現代新書<br> 40歳からは自由に生きる 生物学的に人生を考察する

個数:1
紙書籍版価格
¥990
  • 電子書籍
  • Reader

講談社現代新書
40歳からは自由に生きる 生物学的に人生を考察する

  • 著者名:池田清彦【著】
  • 価格 ¥935(本体¥850)
  • 講談社(2022/09発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065293881

ファイル: /

内容説明

人間の寿命は38歳です。現在は、医療の発達や栄養状態が良くなったために人間の寿命が延びるようになったのです。生物学的に考えると40歳以上になったなら、人間は自分なりの規範を掲げ、上手に楽しく生きるようにした方が良いのです。
本書ではなぜ人間に生と死があるのかという初発的な疑問から、人間の進化の歴史、ファーブルのダーウィン批判など進化論論争から読む「生命の本質」まで、「人間の生と死」を幅広く考察します。
そして中高年齢期になったなら、人間は自らを解放し、自由に恋愛をし、社会システムの変革を心掛けることを提案します。自分の生き方は自分で決める他はないのです。それが「かけがえのないあなた」を承認することになるのです。
個人の規範は大事であり、繰り返しと循環に基づく生活リズムを大切にします。そして試行錯誤を繰り返し自分に最も良く合った生活習慣を身に付けることが重要です。
人生に目的や目標をもつことを生物学的に考えることが本書の狙いです。金沢城のヒキガエルが最高の生き方(必要な餌を求める時間以外はほぼ大体寝ている)かもしれませんが、悲しいかな大部分の人間は目標を立てて頑張らないと善く生きられない生物なのです。
では他人との関係はどうするか。たとえ妻や夫であっても、基本的に他人です。他人との関係も自分が最も気持ちよくなれる規範を持つことが大切です。
長寿になってしまった人間としての日々を生きる読者の「生きる価値」とは何か。この問題を「人間の生と死」の生物学的視点から考察する本書は40歳以上の読者のみならず若い方にも読んで頂きたい必読書です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

タツヤ

23
38歳がヒトの生物としての寿命らしい。だから著者は残りの人生は自由に生きたらいいということになる、 人生だけでなく、遺伝子や脳の働きなど、話題は多岐にわたる。2023/07/09

テツ

20
自らの生命を維持し遺伝情報を伝えていくというサイクルの消耗品として考えたら、ヒトの寿命なんて38くらいだそうな。そこから先はおまけのようなもの。だから40を過ぎたら好き勝手に自由に生きようぜというお話。とても好きです。繁殖可能年齢に関わらず、ヒトという存在にとってもはや種の繁栄などということは重要なテーマになっていない。なのにそのために創り上げられたシステムに縛られ苦しめられるなんて本当に無駄だよな。最期に向かう僅かな時間はもっと自由に。2023/03/26

Yutaka Matsuzawa

14
自然環境におかれた生物の寿命を自然寿命といい、ヒトは40歳ぐらいらしい。それを遥かに超えている現在、40歳以降の人生はおまけと考え自由に生きようという本。でも食っていかなければいけないし、身を破滅させない為にあえて自分に規範を作るのがなるほどと思った。生物学の事象も沢山載っていて、私は遺伝子の変異だけでは種を超える大進化は起きないという、構造的進化論が面白かった。自由に生きるには、今までの常識を疑い、自分で良く考え、今を楽に生きる為に行動する。そこがキモ。2022/10/21

ネコ虎

12
人間の進化の歴史、進化論論争から「生命の本質」まで、生物の様々な考察は大変勉強になり、とても面白い。しかし、それを人生になぞらえて、人類の自然寿命が38歳だから40歳からは自由に生きるべきというのは飛躍し過ぎ。60歳からならまあいいが。地球温暖化批判や健康診断不要論など大いに賛成だが、社会問題特に経済に関しては素人並み、新聞記事程度の知識しかないのはいただけない。もっと勉強してから意見を書かないと。2022/11/01

Iwata Kentaro

8
献本御礼。人生論と自然寿命などの生物学との融合という一冊。人生は短く、働いている暇なない。2022/09/21

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/20203674
  • ご注意事項