方舟

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方舟

  • 著者名:夕木春央【著】
  • 価格 ¥1,672(本体¥1,520)
  • 講談社(2022/09発売)
  • 盛夏を彩る!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~7/28)
  • ポイント 450pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065292686

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内容説明

週刊文春ミステリーベスト10国内部門第1位!
MRC大賞2022第1位!

9人のうち、死んでもいいのは、ーー死ぬべきなのは誰か?

大学時代の友達と従兄と一緒に山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った三人家族とともに地下建築の中で夜を越すことになった。
翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれた。さらに地盤に異変が起き、水が流入しはじめた。いずれ地下建築は水没する。
そんな矢先に殺人が起こった。
だれか一人を犠牲にすれば脱出できる。生贄には、その犯人がなるべきだ。ーー犯人以外の全員が、そう思った。

タイムリミットまでおよそ1週間。それまでに、僕らは殺人犯を見つけなければならない。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まこみや

1387
最後のドンデン返しには思わずアッと声が出た。衝撃的な反転。しかし爽快感は感じられない、というか後味は悪い。探偵小説が19世紀の英国で興ったのは、根底に法に対する信頼があるからだと、丸谷さんがどこかで書いていた。その伝でいくと、この結末はその精神に反するからだろう。もちろんそれはこの作品の評価を貶めるものではないけれど。ただ僕の読み違えかもしれないが、閉塞状態に陥った直後ならば、犯人が考えた脱出法で助けを求めれば皆が助かった可能性もあるのじゃないか、という気がする。敢えてあのような動機と殺人を犯さなくても。2023/03/15

パトラッシュ

1382
カルト教団が残した地下施設に10人が偶然閉じ込められ、地震と浸水が偶然重なって刻々と死が迫る極限状況下で連続殺人が起こる。あまりに都合の良すぎる設定で大丈夫かと思ったが、その点を横に置けば強烈なサスペンスで引っ張っていくクローズドサークル物に仕上がっている。何より事件の解明が正義の実現ではなく、犯人を犠牲にして自分たちが助かりたいためという逆転の異常さが異常と感じられなくなっていく有様が怖い。そしてラストの大逆転は前例のない驚愕モノで、茫然とするばかりだ。ミステリ史上における里程標的作品なのは間違いない。2022/10/12

W-G

1370
久しぶりに国内ミステリのヒット。面白かった。『絞首商會』の作者だと全然気づかなかった。解決編のロジックもしっかりフーダニットしていて好きだし、それだけでもいい作品だとは思うが、やはりラストが秀逸。方舟というタイトルから結末までが、コンセプトとして纏まりきった。途中までは、あからさまな名探偵役がいることが、物語から浮いて見えたり、階段部の水の上昇だけで、そんなに正確にタイムリミット割り出せるか?と、蛇足な部部にツッコミ入れたりもしたけれど、終わってみれば、全てがラストの衝撃に一役買っていて素直に感心。2022/12/28

青乃108号

1348
70年代の映画「ポセイドン・アドベンチャー」✕クローズドサークルといった風合いの小説だった。方舟は洋上にはなく、地下に埋まっているのだが。迫り来る浸水で逃げ場を失うタイムリミットまでに殺人犯を見つけられなければ全員死亡。よくこんなの思いついたなあ。これほど先が気になりやめられなくなった本はない。いやあるけどその中でも断トツで優勝。そしてその先、最後に待つものは。圧巻の結末にしばらく立ち上がる事が出来ない。これはまさしくブラボーな本だ。2023/04/12

starbro

1335
週刊文春ミステリーベスト10 2022国内部門第1位ということで期待して読みました。夕木 春央、初読です。面白くなくはないですが、断トツ1位、大絶賛までではありませんでした。しかもこの動機でここまでやるかという感じです。 「ミステリが読みたい!」(早川書房)2023年版 国内編 第6位程度の作品ではないでしょうか❓ https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=00003692282022/12/17

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