まず牛を球とします。

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まず牛を球とします。

  • 著者名:柞刈湯葉【著】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 河出書房新社(2022/08発売)
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  • ポイント 540pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784309030562

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内容説明

牛は食べたいが、動物は殺したくない。そんな人類の夢が実現した未来を描いた表題作ほか、大正電気女学生、石油玉、現代の箱男などが大活躍! 非人類にもおすすめの奇想天外な作品集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mae.dat

269
ショートショート〜短篇位の話が14作+1遍。様々な世界線が楽しいですね。これからもこんな作品を量産されるとなると、国産SF界も安泰ですね( ¨̮ )。知らんけど。取り分け好きすぎるのが『大正 電気女学生 〜ハイカラ・メカニック娘〜』ですよ。こんな世界観のストーリーも良いし、ラストのメッセージもお洒落に思います。こんなお話書きたいなぁ。いっその事、儂が書いた事にしてくれませんかねぇ。ダメ。『数を食べる』も好き。単位を無くした、小学算数と中学数学の間に横たわる溝の様なね……って儂は一体何を言っているのだろう。2023/05/05

ねこ

224
タイトルは昔からある物理学ジョークです。物理学者は普段から頭の中で近似を使っているので研究室にこもって社会との接点が希薄だと一般人との思考のズレを露呈してしまうようです。14遍の中で1番好きなのは「沈黙のリトルボーイ」量子論の視点を入れたお話です。「フォンノイマンの哲学 人間のフリをした悪魔」が読みたくなりました。そして「ボーナストラッククロモソーム」WIREDに寄稿したウェルビーイングについてのSFだが46本の染色体にイースターエッグ染色体として47番目を仕込み医療をブーストする話。さすがもと生物学者!2023/10/14

yukaring

155
思った以上に本格SFな短編集でそのシュールな世界観がクセになる面白さ。まず1話目の「牛は食べたいが動物は殺したくない」という人類のワガママの結果生まれた『まず牛を球とします』でガッチリ心を捕まれ、次の『犯罪者には田中が多い』で風刺を効かせて、と気軽に読めるけどなんだか心に刺さる濃厚なお話が盛り沢山。どれも面白いが『東京都交通安全責任課』や『令和二年の箱男』もお気に入り。なるほどAIが進化すればもはや人間の仕事は責任を取る事だけになるのかーと妙に納得。箱男は実際にこんな人いるんじゃないかと思って少し笑えた。2022/10/08

ちょろこ

145
発想の賜物の一冊。と言っても過言ではないぐらいの面白さ。時代も設定も実にさまざまな架空世界はどれもやばいぐらいにツボをツンツンとしてくる。一つの発想から無限に拡がり見せる世界はまさに宇宙空間レベル。ちょっと拒否反応が出そうなテーマもユーモアとひらめきの絶妙な融合で、次の世界をすぐに求めたくなるほど。表題作はもちろん、「数を食べる」の無限ループにハマりたくなる面白さ、「家に帰ると妻が…」の淡々とした面白さ、悪魔の大罪を意外な切り口で見せた「沈黙のリトルボーイ」が良い。あとがきにかえて。も楽しめた。2022/10/13

hiace9000

143
柞刈さん初読み。SF理系脳から連射される時代も空間もおかまいなしの多種多様な変化球発想の数々。 そんなとこに悲哀と笑いのネタ、潜んでましたか!と気づかされ、絶妙に「ツボる」面白さ。作者のぼやき(虚数ℹ︎とタマネギへのぼやきには爆笑)を空想科学的下処理を施してエッセイ風に調理し、小説にして盛り付けたらこうなります、という短編・掌編15作。合理化、単純化、均質化、多様化、効率化、個別最適化の果てを描く未来、意外なマルチバース視点であらぬ歴史を描く過去。オチなら昭和の星新一、味とヒネリなら令和の柞刈湯葉かと。2022/11/01

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