録音された誘拐

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録音された誘拐

  • 著者名:阿津川辰海
  • 価格 ¥2,090(本体¥1,900)
  • 光文社(2022/08発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 570pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334914790

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内容説明

彼女は誰より耳が良い。すべての音が手掛かりになる――大野探偵事務所の所長・大野糺が誘拐された!? 耳が良いのがとりえの助手・山口美々香は様々な手掛かりから、微妙な違和感を聞き逃さず真実に迫るが、その裏には15年前のある事件の影があった。誘拐犯VS.探偵たちの息詰まる攻防、二転三転する真相の行方は……。新世代本格ミステリーの旗手が描く、二度読み必至の令和の誘拐劇。この真相は、たぶん、あなたには聞こえない。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

286
阿津川 辰海、5作目です。本書は、短編『盗聴された殺人』の続編、当初想定していたよりも複雑な展開、最期はそう来るかという感じでした。流石東大出の作家は違います。 https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/97843349147902023/01/01

パトラッシュ

229
「盗聴された殺人」はユーモアミステリの雰囲気が漂っていたが、長編第一作はかなりシリアスな展開。何と探偵事務所の所長が誘拐され、当然その超聴力で美々香が大活躍と思いきや妙に動きがおかしい。さらに両家の内部事情が詳細に描かれるが、単なる背景描写ではなく犯行と真相解明に有機的に結びつき、ラストで意外な事実が明らかにされるまで二重三重の逆転劇が待ち受ける考え抜かれた構成だ。本格謎解き物としては合格点だが、構成にこだわるあまり犯罪に後付け感が出たのは瑕瑾か。特に誘拐犯の正体は、さすがに都合が良すぎるのではと感じた。2022/09/14

みっちゃん

174
マジか⁉️嘘やろ⁉️二転三転の終盤は驚きの連続。前半、進まない展開と、何となく肌に合わなくて鼻についてしまった会話の連続に、ちょっと挫折しそうになってたのが嘘みたいだ。でも一番驚かされたのは何と云っても!とんでもない名探偵の登場だ。ただ『透明人間は~』に入っていたという二人が登場する短編、どうしても思い出せず…2023/01/05

ちょろこ

156
真実、犯人は音の中に?の一冊。大野探偵事務所のメンバーをたっぷり、がっつり読まされた誘拐ミステリ。音から手がかりを見つける能力に長けた山口美々香が、誘拐された大野糺所長をどう救うのか。そして並行するかのように浮上する美々香の実家問題と、もう、音から、誘拐の工程から、目はもちろん耳が離せない。この事件の裏側のドラマ、練りに練られた真相からのまさかの驚き、最高最強タッグには思わずブラボーの嵐。これは神経研ぎ澄まし、頭脳フル回転の賜物だ。みんな良い仕事をしたな、阿津川さん、巧く仕掛けてくれたなぁって…しみじみ。2022/09/19

とん大西

137
辣腕探偵の大野糺が誘拐された。資産家である実家・大野家に突きつけられる犯人からの要求。奇しくもその日は妹・早紀の誕生日パーティー。海外出張で不在の父を除いて屋敷に集結していた母・美佳、叔父・楽、弟・智章、早紀の恋人・熊谷の面々、そして糺を訪ね偶然居合わせた助手の美々香。屋敷内に漂う緊張と不穏。壮大なロジックがもたらす二転三転の仕掛け。いやぁ、面白い。小さな伏線を撒いては回収に次ぐ回収。徐々にボルテージを上げていったところでのラストの…。飽きさせない展開が極上のエンタメテイスト。いやぁ、老獪にして達者😃2022/10/24

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