文春e-book<br> ギフテッド

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文春e-book
ギフテッド

  • 著者名:鈴木涼美【著】
  • 価格 ¥1,599(本体¥1,454)
  • 文藝春秋(2022/07発売)
  • ポイント 14pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784163915722

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内容説明

第167回芥川賞候補作にして、『「AV女優」の社会学』『体を売ったらサヨウナラ』などで知られる鈴木涼美の、衝撃的なデビュー中編。歓楽街の片隅のビルに暮らすホステスの「私」は、重い病に侵された母を引き取り看病し始める。母はシングルのまま「私」を産み育てるかたわら数冊の詩集を出すが、成功を収めることはなかった。濃厚な死の匂いの立ち込める中、「私」の脳裏をよぎるのは、少し前に自ら命を絶った女友達のことだった――「夜の街」の住人たちの圧倒的なリアリティ。そして限りなく端正な文章。新世代の日本文学が誕生した。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

273
第167回芥川龍之介賞受賞作・候補作、第五弾(5/5)コンプリートです。鈴木 涼美、初読です。作家のプロフィールから多少期待して読んだのですが、金原ひとみの出来損ないのような感じでした。全五作読んで、芥川賞受賞作と候補作には開きがあるので、順当な選考だと思います。 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/97841639157222022/08/19

ろくせい@やまもとかねよし

239
今の自分の慰め方を探しているような物語。利他をうまく見出せず、感想を記すのが難しいとが率直な私の読後。自分探しが主題だったろうか。主人公の自己意識のなかで積み重ねられた理不尽な過去。正しく理解し、正しく満たされ、そして正しく未来を抱きたい。そんな主人公の利己が淡々と、しかし確信的に描写されていたか。平坦な大地を歩けているに、まるで足元も見ずに幅狭い平均台を歩いているかのように。理不尽を正しさで解すことの困難さを表現しているのだろうか。「掴まれているというより、繋がれている」が印象的だった。2022/07/24

おしゃべりメガネ

155
疑いようがない完全無欠の芥川賞候補作品。百ページ余りとボリュームは少なめですが、そこはさすがの芥川賞候補作品、とにかく読んでも読んでも文章がなかなか入ってきません、残念ながら。ワケありな母と娘のひねくれた関係性の話なんだろうなとは思いますが、読み進めていても結局何だったんだろうとなります。ただ、風景描写や心理描写はかなり秀逸で、他の作品を読んでみたいとは思いました。慶応大学を出て、セクシー女優の経歴を経ての才女ですから、ルポも含めてどんな書籍があるのか気になります。予想通りのガチガチ芥川賞カラーでした。2022/10/05

うっちー

154
候補作らしい作品。受賞作品と読み比べるのが楽しみです2022/08/10

いっち

145
「ギフテッド」は、生まれつきの才能があることや、すぐれた知能をもつこと。ギフテッドは、主人公よりも主人公の母に当てはまる気がする。母の劇団員時代の歌の才能、詩人としての才能。母はかつて、火のついたタバコを主人公に押し付けた。理由は不明。20代後半の主人公は、飲み屋で働き、歓楽街やコリアンタウンの近くに住んでいる。母は主人公の部屋に移り住むが、すぐに入院してしまう。母の看病で主人公は飲み屋を辞める。母の死が近いわりに、主人公に感情の起伏がほとんどなく、他人事のように感じているように見える。そんなものなのか。2022/07/16

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