75歳、油揚がある

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75歳、油揚がある

  • 著者名:太田和彦【著】
  • 価格 ¥1,540(本体¥1,400)
  • 亜紀書房(2022/07発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 420pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784750517445

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内容説明

《80歳への積極宣言》

明るい色の服を着る。
いい音楽や芝居をめでる。
ひとりで小さな旅に出る。
――かけがえのない「ひとり時間」を縦横無尽に楽しむ方法

  残りわずかな人生を消化試合にしてしまっては面白くない。
  生きる実感も持ちたい。日常を離れて冒険したい。
  幸いまだ元気な身ならできそうだ。
  大好きな〈焼油揚〉で一杯やりながら。
  ――「おわりに」より

《居酒屋作家の楽しい老年案内》


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 豆腐は食べ物の大発明と思う。大豆を茹でて絞り、にがりを打って固まった、ゆるやかにして純白、自在にどんな形にもなる清浄無垢な姿は、もともとを想像できず、料理の脇役、ときに主役として、懐の深さをみせる。
 融通無碍、毎日でも飽きない、栄養もある。村にも町にも豆腐だけをつくって売る専門店があり、自転車でラッパを吹いて売りに来る日常に欠かせないものとなった。人も年齢を重ねたら、このように在りたい。
 その豆腐を油で揚げた油揚は、姿も食感も味も一変。新たに生まれた独自の個性は、煮てよし、焼いてよし、包んでよし。稲荷神社に供えられて手を合わされ、トンビにさらわれる品にまでなった。これは豆腐の劇的進化、いや昇華だ。
 人生にも進化や昇華はあるだろうか。経験が昇華して新たな境地に至るのなら、長く生きる価値がある。そうなれるか。そうありたいか。

――「はじめに」より


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【目次】
はじめに
Ⅰ……いまの自分を楽しもう
Ⅱ……続けたら見えてきた
Ⅲ……生きる実感を求めて旅へ
おわりに――私の徒然草

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【おすすめ】
■<a href=https://www.akishobo.com/book/detail.html?id=991 target=_blank>太田和彦『70歳、これからは湯豆腐』</a>
高望みどころか望みなし。もうひとりでいい。
夜一杯飲めればじゅうぶん。これは楽だ。――本文より
居酒屋作家のうたかたエッセイ。豊かな「ひとり時間」の過ごし方。

■<a href=https://www.akishobo.com/book/detail.html?id=873 target=_blank>太田和彦『酒と人生の一人作法』</a>
70すぎたら愉しくなった!「老後」を受け入れて初めて、大切なものが見えてくる。
粋と喜びに彩られた“オオタ式”享楽人生論。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のぶ

80
タイトルにあるとおり著者の太田和彦さんは75歳になった。若い時は資生堂のデザイナーとして活躍し、今はデザインの仕事をしながら居酒屋探訪家としてテレビにも出演しているが、そんな太田さんが余生を消化試合にしてしまってはもったいないと、自身の人生哲学を語った一冊。一例が、明るい色の服を着る、いい音楽や芝居をめでる、ひとりで小さな旅に出る等、うなずけることばかりで、自分もいずれ来るそんな時代に対して大いに参考になった。いつもの居酒屋の話題は載ってはいるが控えめで、太田さんの知らない一面を見る事ができた。2022/06/30

コチ吉

9
前作「70歳、これからは湯豆腐」に続く。前作の方丈記に対して本作を徒然草と称したのは、太田さんなりの心境なのだろうが、まだ還暦ちょっとの私にはよく分かりません。エッセイと旅日記からなり、含蓄と味わいのある、文字通りの美味い文章が綴られる。「哀しい思い出」と「老人の智恵」が印象深い。2022/08/02

DEE

5
以前住んでいた場所の近くに太田さんの事務所があり、たまにすれ違ったりしていた。日本全国の居酒屋巡りを生業としている太田さんにとって、コロナ禍での移動制限は大変だったろう。だからというかネタ切れ感はやはり否めない。それはそれとして皆さん後期高齢者の域に差し掛かり、終わりを見始めた発言が目立つ。仕方ないとはいえ寂しいよな。2023/06/05

りょう

4
シーナワールドで、奴隷の太田と言われていた方が、この本のデザインなどをやって、居酒屋さんの研究?をしてる方。人生の豊かさ、楽しみを体現してくれてて、まだまだこのさきも楽しみだわ。2022/11/09

ワッツ

3
70歳、湯豆腐の続編というか実践編。70歳では内に籠りかけた太田さん。75歳にして、逆にアクティブになる。元気な内にやれることをやっておこう。ということで、コロナ禍なんのその、大好きな盛岡、京都、故郷松本の旅でこの本は終わる。前半の随筆も良いが、後半の紀行文が素晴らしい。流石は居酒屋探訪家の最高峰と舌を巻く。そして相変わらず元気な太田さんを見ると、こちらも活力が湧いてくる。2023/09/22

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