公共選択論

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公共選択論

  • 著者名:川野辺裕幸/中村まづる
  • 価格 ¥3,080(本体¥2,800)
  • 勁草書房(2022/07発売)
  • ポイント 28pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784326504909

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内容説明

経済政策論、財政学、公共経済学、公共政策論、総合政策論などのテキストに必ずといっていいほど含まれるようになった公共選択論を体系的に紹介するテキスト。本書は、2000年代以降に発展した公共選択論の新しい研究成果を紹介し、学生が共同研究をするうえで研究の進め方や分析の仕方のヒントとなるような新たなテキストとした。

目次

まえがき

第1部 公共選択論で考えよう

序 章 公共選択論とは何か
 1.はじめに
 2.民主主義と多数決ルール
 3.政府は何をすべきか  
 参考文献

第1章 財政赤字,財政の持続可能性の諸条件と財政破綻
 1.はじめに
 2.日本の財政状況の現状
 3.財政赤字の経済学
 4.財政の持続可能性条件
 5.財政再建の経済分析
 6.財政破綻の経済分析
 7.おわりに
 参考文献

第2章 インフラ整備と公共投資の公共選択
 1.はじめに
 2.インフラ整備と公共投資に期待される政策目的
 3.これまでのインフラ整備と公共投資の推移
 4.政治目的を持ったインフラ整備と政府の失敗
 5.インフラ整備と公共投資の財源調達の仕組み
 6.公共投資改革と政策評価
 7.人口減少下でのインフラの維持・更新
 8.おわりに:変化する課題と終わりなき改革
 参考文献

第3章 地方財政に見る公共選択
 1.地方財政を取り巻く環境
 2.財政から見る地方自治体の働きと非効率性
 3.地方分権改革とその後
 4.地方自治体の公共選択
 5.有権者の理想像と実像
 6.まとめ
 参考文献

第4章 民営化・競争政策
 1.はじめに
 2.郵政問題の構図
 3.利益集団とその集票力
 4.官業の非効率
 5.レントシーカーとしての郵政
 6.おわりに:骨抜きにされた民営化
 コラム:郵政民営化と民主党政権・自公政権下での後退
 参考文献

第5章 少子高齢化と社会保障
 1.社会保障と公共選択
 2.少子高齢化の進展と社会保障の拡大
 3.公的年金と公共選択
 4.医療保障と公共選択
 5.介護保険と公共選択
 6.赤の女王効果
 参考文献

第6章 中央銀行と金融政策
 1.金融政策の基礎
 2.非伝統的金融政策
 3.中央銀行の近年の課題
 4.財政と金融政策をめぐる議論
 5.おわりに
 参考文献

第2部 公共選択論と政策形成過程

第7章 公共選択論の基礎理論
 1.はじめに
 2.多数決民主主義
 3.代議制民主主義
 4.合理的投票者
 5.レントシーキング
 6.官僚制の分析
 7.公共選択論のインプリケーション
 参考文献

第8章 投票行動
 1.はじめに
 2.社会学的アプローチ:シカゴ学派の静態的な生態学的研究からコロンビア学派の動態的研究へ
 3.社会心理学的アプローチ
 4.公共選択論における投票行動の理論
 5.その他の投票行動のモデル
 6.おわりに:投票行動研究と人間行動の一般法則
 参考文献

第9章 選挙制度
 1.間接民主制
 2.比例代表制
 3.小選挙区制
 4.混合制(並立制),二院制,地方議会からの影響
 コラム:選挙制度と投票行動
 参考文献

第10章 議会制度と権力の分立・融合
 1.はじめに
 2.投票のパラドックス
 3.権力分立
 4.権力融合
 5.おわりに
 参考文献

第11章 行政制度
 1.はじめに
 2.官僚組織の役割
 3.政策評価の考え方
 4.政策評価におけるEBPMの意義
 5.多様な政策主体と政策過程
 参考文献

第12章 実験経済学とナッジによる政策目標の実現
 1.はじめに
 2.社会的選好に関する実験
 3.不確実性下の意思決定に関する実験
 4.ナッジと政策目標の実現
 5.おわりに
 参考文献

第3部 制度選択と制度改革の公共選択論

ほか