内容説明
紫式部が中宮彰子に仕えた期間のうち寛弘五(一○○八)年七月から約一年半にわたる日記と消息文から成る.道長邸の生活,彰子の出産,正月の節会など大小の見聞が,式部独特の鋭敏な感覚を通して記録されている.自他の人間を見すえてたじろぐことのなかった『源氏物語』の作者の複雑な内面生活をうかがい知るうえからも貴重な文献.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.
目次
凡例
紫式部日記
補注
藤原氏関係系図
源氏関係系図
付記
感想・レビュー
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藤月はな(灯れ松明の火)
94
今も読まれるスキャンダラス・ロマンス小説『源氏物語』の作者は出自故に悩み、本音が中々、言えないし、目立ちたくないけど、内心は毒舌女だった!?恋多き女、和泉式部を「歌の基本がなっていないし、品行の宜しくない女」、清少納言を「無知の癖に事あるごとにしゃしゃり出る勘違い女」と評するところは感情豊かなのに鬱屈して本音が中々、言えない女の同性への容赦なさが炸裂しています^^;しかし、出産祝いに参った人々の着物の色彩を捉えた観察眼は、色見本で見てもうっとりするほど、鮮やか。後、出産時の護摩祈祷の描写も臨場感があります2017/08/04
佐島楓
30
レポート用に参照。源氏物語とセットで読みたいところ。2016/05/06
双海(ふたみ)
7
あまりにもおもしろいので古書店で見つけた「新潮日本古典集成」の方も買ってしまいました。2014/01/16
seimiya
6
源氏物語の作者として名高い紫式部の日記。宮中での出来事や、同時代の作家についての批評が書かれている。紫式部という人は良くも悪くも目立つ人だったのだろうなと感じた。中宮彰子に仕え、女性でありながら読み書きが得意で源氏物語を献上し、高く評価されるのと同じくらい誹謗中傷されることも多かったはず。本書は注釈のみで全体の現代語訳がないため難易度が高い。千年の時を経て、書き言葉というものが様変わりしたことを改めて感じた。文章を書くことにプライドを持っていた紫式部の日記は、全て理解できずとも声に出して読みたくなる。2013/07/11
ダイキ
5
「左衛門の督、「あなかしこ。このわたりに、わかむらさきさぶらふ」とうかがひ給ふ。源氏に似るべき人も見え給はぬに、かのうへはまいていかでものし給はむと、聞きゐたり。」2016/10/11