集英社文芸単行本<br> ラブカは静かに弓を持つ

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集英社文芸単行本
ラブカは静かに弓を持つ

  • 著者名:安壇美緒【著】
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 集英社(2022/05発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087717846

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内容説明

【2023年本屋大賞第2位】
【第25回大藪春彦賞受賞】
【第6回未来屋小説大賞第1位】
【第44回吉川英治文学新人賞ノミネート】


深く潜れば潜るほど、主人公と自分を重ね、浅葉先生に救われ、突き刺される。
暗い深海で一筋の光にすがるように、どうか壊れてしまわないでと願いながら、一気に読み終えました。
限られた文字数では、語りきることなどできません。
この物語はこう紡がれ、奏でられるしかなかったのだと、心から感じました。
まだずっと、余韻が残響のように、自分の中で鳴り続けています。
――斉藤壮馬さん(声優)

その人は尊敬すべき師であると同時に、得がたい友人になった。
内向的な青年の冷めた視線に映し出された世界が、次第にみずみずしく光に満ちた世界に変わっていく。
たとえその前提が裏切り行為であったにしても。
――篠田節子さん(作家)

優れた演奏を聴き終えたかのような感動が胸に満ちてくる。
嘘を重ねる主人公にこうまで味方したくなるのは、
書き手の筆に嘘がないからだろう。
〈音楽の力〉によって結びつき回復してゆく人々を、
〈言葉の力〉で描ききった希有な小説。
――村山由佳さん(作家)


武器はチェロ。
潜入先は音楽教室。
傷を抱えた美しき潜入調査員の孤独な闘いが今、始まる。
『金木犀とメテオラ』で注目の新鋭が、想像を超えた感動へ読者を誘う、心震える“スパイ×音楽”小説!

少年時代、チェロ教室の帰りにある事件に遭遇し、以来、深海の悪夢に苛まれながら生きてきた橘。
ある日、上司の塩坪から呼び出され、音楽教室への潜入調査を命じられる。
目的は著作権法の演奏権を侵害している証拠をつかむこと。
橘は身分を偽り、チェロ講師・浅葉のもとに通い始める。
師と仲間との出会いが、奏でる歓びが、橘の凍っていた心を溶かしだすが、法廷に立つ時間が迫り……

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

1013
タイトルからは北欧風のファンタジーを想像していた。弓は武器としてのそれをイメージしていたのだが、チェロの弓だったとは。主人公に配した橘を、映画『戦慄のラブカ』(架空のものと思われる)をなぞるかのように、音楽教室に潜入させプロットを進行させてゆく手法はなかなかに斬新。音楽を軸に据えたことも物語にふくらみを与えることに大いに寄与している。展開もまたスパイものもどきにスリリングである。ただし、それも師の浅葉に誠意を尽くす決意をするあたりまで。終幕部は予定調和のようでもあるが、弱さは否めないか。2023/09/28

パトラッシュ

877
音楽とスパイとトラウマ。三題噺みたいな題目を折り込んで一編の小説をと求められたらベテラン作家でも戸惑うだろうが、見事にやってのけた。現代のホットな問題である著作権侵害の実態調査のため、管理団体職員が音楽教室にスパイとして潜入する冒頭から読者を一気に掴む。その調査員が抱える傷ついた心の問題が少しずつ明らかになっていき、チェロを学びながら教師や仲間とのつながりで癒されていく。遠ざかっていた音楽の素晴らしさを改めて知り、仕事との狭間にあって正しく生きる道を見い出すカタルシスは鮮烈で、神の救いが与えられたようだ。2022/09/08

さてさて

865
リアル世界に実際に起こった『著作権』に関する事件をベースに展開するこの作品。そんな作品では、私達が普段深く考えることのない『著作権』に関する問題が、様々な立場からの意見も踏まえて分かりやすく提示されていました。『潜入調査』という衝撃的な役割を命じられた主人公・橘の心の動きを具に見るこの作品。チェロという楽器の魅力を様々な視点から浮かびあがらせてもいくこの作品。『講師と生徒のあいだには、信頼があり、絆があり、固定された関係がある』。まさしくチェロの音色のように深い味わいを感じさせてくれる逸品だと思いました。2023/01/29

starbro

842
2023年本屋大賞受賞作、候補作第十弾、漸くコンプリート(10/10)です。安壇 美緒、初読です。本屋大賞ノミネートも納得の良作ですが、過去の受賞作「蜜蜂と遠雷」のように音楽♪が聴こえてきたら、大賞受賞だったかも知れません🎻 https://www.bungei.shueisha.co.jp/shinkan/rabuka/ 2023/04/16

青乃108号

760
「シン・ゴジラ」を劇場で3度観て感化されてしまい1万円超えの関連アート本を買った俺は、かのゴジラの第2形態のいわゆる「カマタくん」のモデルとなった魚の「ラブカ」は知っていた。「ラブカは弓を打つ」だとばかり思っており、武装した改造ラブカ人間が弓を打ちまくるSFバトル物みたいな話を期待していたら全然違って「弓を持つ」だったのね。チェロ弾きの兄ちゃんがスパイの様な事をさせられて、兄ちゃんはチェロ絡みで幼少時のトラウマ持ちででも肝心なその怖い体験がよくわからんもんやからモヤモヤがいつまでも残ったままで気持ち悪い。2023/05/17

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