おしゃべりな脳の研究――内言・聴声・対話的思考

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おしゃべりな脳の研究――内言・聴声・対話的思考

  • ISBN:9784622090779

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内容説明

心は異なる視点をもつ無数の声で溢れている。内なる声(内言)や聴声(幻聴)と人間の思考の相互作用を発見するユニークな探究の書。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

くさてる

25
頭の中に浮かぶ声。自分の考え、ひとりごと、黙読、幻聴……さまざまなかたちで人間の頭に浮かぶ〝声〟についての研究内容を解説した一冊。専門的であり、難しい箇所も多かったけれど、興味深く読みました。作家が頭の中で登場人物が話す声を聴く、とかの例も面白かった。マンガを読むときにキャラに特定の声を意識してなくても、アニメ化されると「声が違う」と違和感を覚えるあの感じも、このメカニズムのひとつなんだろうな。2022/09/07

gorgeanalogue

17
訳文がうまくいっていないようにも感じるが、全体的にはとても面白かった。内言の対話性、内言と聴声(幻聴)、スポーツ選手のセルフトーク、神秘的啓示、声とトラウマ、小説家が聞く登場人物の声、内言の脳認知…ヴィゴツキーの内言を核にした「声」のさまざまな「現前性」をめぐる。結論は出ていないが、「脳が行うおびただしい数の事柄をまとめるのに、内言が役立っている(という見方がある)」ともある。内言=カント的統覚? 社会学者ノーバート・ワイリー「人生は無声映画に似たところがあり、内言はこれを筋道だったものにする」は笑った。2022/09/26

ルーシー

7
難解な部分もあったがなんとか読み終えた。「内言」は脳内で計画を立てたり記憶の補助をしたり自己を保つためなど色々な役目があるという。自分ではない声が聞こえるという「聴声」については全く経験がないためあまりピンとこなかったが、聴声=病気では無いということは覚えておきたい。2023/06/30

こたろう

6
脳内の声の主やイマジナリーふフレンド、失語症になったときの脳の声などについて書かれた本。 脳内で語りかけてくる現象について、事例が多く挙げられている。期待してた内容と違った。2023/03/13

y

5
なかなか読むのに難儀しましたが、面白かったです。 自分自身の経験に当てはめても、分類不能な内なる声や考えがあるので、これをきちんと科学的に研究するのはとても大変なことだと思いました。 まだ道半ばなところはあるのですが、もう少し著者としてのまとまった考えがあるとよいなーと思いました。2023/05/13

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