出雲国誕生

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出雲国誕生

  • 著者名:大橋泰夫
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 吉川弘文館(2022/03発売)
  • ポイント 18pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784642058360

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内容説明

「八雲立つ」と称される古代の出雲は、奈良時代に入る頃、大きな変革を迎えた。土地の様子や特産物、地名の由来などを記した地誌『出雲国風土記』を考古学の成果から再検証し、地域社会の実像に迫る。役所である国府や郡(ぐう)家(け)、整備された道路、数々の寺院を復元し、律令国家の地方支配の実態を解明。古代都市としての出雲国の成立を明らかにする。

目次

古代出雲国の成立―プロローグ/姿を現した出雲国府(地方の古代都市/国庁の建物をさぐる/出雲国府と国郡制の成立)/郡からみた出雲国(地方支配の拠点/出雲国の郡家/郡家と正倉/動く郡家)/祈りの場(『出雲国風土記』と寺院/仏教の浸透と広がる寺院/出雲国分寺の造営/出雲の神社)/出雲国の道と景観(姿を現した正西道/官道と国府・駅)/外国への窓口としての出雲国―エピローグ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

イツシノコヲリ(丹波國)

2
2年ぶりに再読。国府研究の第一人者である大橋氏の著作である。「風土記」が現存する出雲国を題材にして、国府・郡家・寺・街道を明らかにする。全体的に読みやすく、季刊考古学に比べ、国府研究の入門書には最適であると感じた。筆者は、各地の国府で見つかる7世紀後半ぐらいの政庁を初期国庁だと主張している。寺院の項では、「風土記」に塔しか記されていない寺院があるなど、「風土記」の情報が不足していることも感じた。社殿があったとされる青木遺跡も蔵の可能性が否定できないという。建物を判明させるのは難しいと感じた。2022/09/10

Oltmk

2
奈良時代の出雲地方を舞台として律令制国家における「出雲国誕生」を描いているが、我が国の古代地方史が研究において分かっている事が少ないという事を実感する。他の地方の残っている国府や国分寺を研究の参照にしなければならないのもあるが現在の古代史研究において少しでも進展している事を祈りたい。古代日本の外交は北九州で行われていたと思っていたが、出雲国や北陸地方が渤海の外交を取り扱っていたとは思いもしなかった。2020/06/06

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