ジェンダー秩序 新装版

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ジェンダー秩序 新装版

  • 著者名:江原由美子
  • 価格 ¥3,850(本体¥3,500)
  • 勁草書房(2022/04発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 1,050pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784326654314

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内容説明

「ジェンダーは、それ自体権力を内包している」。ジェンダー秩序とは〈男らしさ〉〈女らしさ〉という意味でのジェンダーと、男女間の権力関係である性支配を同時に産出する社会的パターンである。社会の領域を貫き、両性の非対称的な社会的実践を生み出し維持するメカニズムを解き明かす。新たに新装版のための序文と本文補注を収録。

目次

新装版への序文
はじめに

I 基本的枠組みの検討

第一章 予備的考察――ジェンダー/心/権力
 1―1 「性差」のありか
 1―2 「心」について
 1―3 社会的行為と権力

第二章 ジェンダーの社会的構築
 2―1 ジェンダーの社会的構築
 2―2 二つの言説分析
 2―3 二つの言説分析におけるジェンダーの社会的構築
 2―4 〈脱埋め込み〉と二つの言説分析
 2―5 ジェンダーから「性支配」へ

第三章 構造と実践
 3―1 人格と社会関係
 3―2 構造と実践
 3―3 権力と支配
 3―4 相互行為水準の権力と支配/社会的地位水準の権力と支配

II ジェンダー秩序とジェンダー体制

第四章 ジェンダー秩序
 4―1 ジェンダー秩序とジェンダー体制
 4―2 性別分業
 4―3 異性愛
 4―4 言語とジェンダー

第五章 ジェンダー体制
 5―1 ジェンダー体制とは何か
 5―2 ジェンダー体制として何を挙げるべきか
 5―3 〈家族〉
 5―4 〈職場〉
 5―5 〈学校〉

第六章 〈諸制度〉〈儀式〉〈メディア〉〈社会的活動〉
 6―1 〈諸制度〉
 6―2 〈儀式〉
 6―3 〈メディア〉
 6―4 〈社会的活動〉
 6―5 ジェンダー体制の記述とは何か――社会構築主義とのかかわりで

III ジェンダーの再生産と変動

第七章 ジェンダー知の産出と流通
 7―1 日常知としての「男らしさ」「女らしさ」
 7―2 ジェンダー・ハビトゥス
 7―3 ジェンダー知の流通――性差の科学を中心に
 7―4 科学的言説が社会成員に与える影響

第八章 ジェンダーと性支配
 8―1 フラクタル図形としてのジェンダー
 8―2 性支配

第九章 再生産・変動・フェミニズム
 9―1 再生産と変動
 9―2 フェミニズム言説成立後におけるジェンダーの再生産


新装版補注
あとがき
参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Olive

10
ジェンダーと性支配の関わりがよく分かる.特にコンネルの理論から性役割分担に至るメカニズムを明確に示す.性役割分担を単に役割分担としてではなく,「女」という性と「家事・育児・人の世話をする」ことが,=(イコール)で結ばれたパターンだとする.「家事・育児・人の世話をする」ことは「他者の欲求を満たす手助けをすること」という他者を焦点にした位置づけがある.手助けには「気配り」が必要だ.これが世話をすることの本質であるという.「女=他者の活動を下支えし助ける」としたとき,それでは女は何を下支えするのか⇒2023/10/26

5
前半は理論面の話が多く読むのに苦労したが、中盤以降は具体的な話が増え、読みやすくなってくる(前半も、難しいが、とても勉強になりおもしろい)。末尾の、現在の若い世代の「フェミニズム嫌い」の問題は、本当に難しいなと感じていたが、これについてある程度この本が言語化してくれ、少しクリアに見えるようになった。いやはや、江原由美子はすごい。2023/01/15

right27

2
循環論であえて論じてられていることとその理由について書かれた第三部が個人的に参考になった。2022/12/30

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