内容説明
経済学者として優れた業績を残した著者は、昭和8年から同22年にかけて慶応義塾の塾長を務め、誰からも敬愛された大教育者であった。本書はその小泉が「平常心づいていること」を、平明にして力強い文体で記した球玉の人生論である。晴雨を問わぬ誠実と勇気を説く各篇は、英国流の爽快なスポーツマン精神に根ざし、読む者の品格と気骨を陶冶する。他に、良い文章の書き方や病気見舞の心得など実際有用の助言に富む。
(※本書は1988/11/7に発売し、2022/3/25に電子化をいたしました)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
27
○著者の美学が伝わります。特に士族の教育を背景とした精神的要素と俯瞰的な教養には感嘆させられます。人間として一つの指標になりうると感じます。2026/04/08
mitei
15
著者の生き方がよくわかる内容だった。著者は今の天皇の教育掛として尽力されただけあり非常に好人物な印象をもった。本の内容は今(当時?)の日本の問題について著者の意見を述べたりしていたが、印象的だったのは文語体を推奨していたことだ。現代仮名遣いも戦後出てきたものだと実感した。2011/03/10
とし
7
大学の先生に説教されてる感じで、なんだか心地よい感じ。こういう心構えを説ける人は今はあんまりいないよなぁ。 そういう意味でも、たまに読んで自分の襟元を正したいと感じた。2019/03/16
Yoshio
6
反共産主義で鳴らした慶應義塾大学塾長。 簡潔で分かりやすい、偉ぶらない、文武両道の人。保身、軽佻浮薄、セルフスポッティングを戒める。森鴎外は文芸には非凡の才能を発揮したがノウハウ本は小役人根性丸出し、と容赦がない(笑) 社用族、灯台守のほか、福沢諭吉が子に課した『おさだめ七条』(P50)の話が印象に残った。 うそをつくべからず。 ものをひらうべからず。 父母にきかずしてものもらうべからず。 ごうじゃうはるべからず。 兄弟けんくわかたくむよう。 人のうはさかたく無用。 人のものをうらやむべからず。2018/07/25
Fumoh
5
小泉信三氏は、明治から昭和の戦後までを生きた経済学者で、慶應義塾の塾長となり、皇室の教育責任者ともなった第一級の知識人です。この「平生の心がけ」は、彼本人の「平生に心がけていること」という金言的エッセイですが、実際いろいろな読み方ができるとは思いますが、わたしにはこう取れました。すなわち彼は、色々な徳目について話しているのですが、そのどれもこれも「平生から心がけていなければできない」ことであると。わたしも若い頃から色々な倫理の本を読んでまいりました。そこで論されているのはたいてい決まったとおりのことで2026/03/26




