繭の季節が始まる

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繭の季節が始まる

  • 著者名:福田和代
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 光文社(2022/02発売)
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  • ISBN:9784334914516

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内容説明

次々と現れる強力な新型ウイルスに対抗するため、この国には《繭》の仕組みができた。政府が定めた期間は外出が禁じられ、巣ごもりを強制されるのだ。しかし、皆が室内で安全に過ごすなか、外に出なければならない者もいる。警察官の水瀬アキオもその一人だ。ある日、猫型警察ロボ・咲良と共に街をパトロールしていたアキオは、無許可で外に出ている犬を見つける。首輪のデータから飼い主を訪ねると、部屋では人が死んでいて……。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

201
福田 和代は、新作中心に読んでいる作家です。本書は、近未来コクーン・ライトミステリ連作短編集でした。 猫型警察ロボットは、ドラえもんでしょうか(笑) https://radichubu.jp/kibun/contents/id=415422022/04/06

いつでも母さん

162
『人生はいつだって、いつ何が起きるかわからないのだ』終章で福田さんは主人公にそう思わせている。そう、そうなのだ。いつか・・ずっとずっーと先の世界では新型ウイルスに対抗するため、こんな《繭》の仕組みが出来るのかもしれない。けれど、そんな世界でも事件は起こる。人は生きている限り何かしら無害ではいないのだ。そんな世界の治安を守る水瀬アキオとAI搭載の猫型マシン・咲良の相棒物語。「誰かのせいにするやつは、いつまでたっても大人になれねえよ」咲良の言葉もカッコイイ。楽しく読んだが、正直こんな世界は嫌だな。2022/03/22

Ikutan

89
強力な新型ウイルスのパンデミックを経験してから、新たな生活様式が始まった。人間同士が接触しなくても経済活動ができる社会だ。可能な限りオンラインで代替し、ロボットやAlを活用する。そして、Alがウイルスの感染拡大を察知すると、一定期間、犬の散歩以外の外出を禁じる″繭“が始まった。そんな“繭“の期間におきた事件を、警察官のアキオが相棒の猫型Alの咲良と共に解決していく五つのお話。いやぁこの状況、けっこうリアルだと思う。咲良がいい味出していて、ちょこちょこ笑える。不安を残しつつも、アキオの明るい未来に後味良好。2022/04/14

82
パンデミックに対する政策《繭》。巣ごもりによって精神が追い詰められた人達が起こすトラブル。決して非現実的とは言えない気がする。2022/05/04

ゆみねこ

79
近未来の日本、新型ウイルスの感染が始まると【繭】と呼ばれるシステムが発動率され人々は定められた期間巣ごもりを強制される。外に出なければならない警察官はAI搭載の猫型ロボットと街をパトロールする。水瀬アキオと相棒の咲良は外出禁止の街なかで事件の解決に奔走する。コロナ禍が作家さんたちに与えた想像力はこういう作品を生み出したのか。こんなセカイになるのは嫌だけど、咲良とは会って話してみたいかも。2022/04/27

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